木村拓哉主演ゲームが閉塞を破るか

 そんな大作ソフトの中で、もっとも注目したいタイトルはセガゲームスの『JUDGE EYES:死神の遺言』。これまでも多くの有名俳優をゲームに登場させてきた「龍が如く」シリーズの開発陣が、日本のトップタレントである木村拓哉さんを自在に操作できるゲームを出展。ゲーム関係者はもちろん、他業界からも大きな話題を集めることに成功した。

 米国では、15年以上前からハリウッド映画のゲーム化が行われており、有名俳優がそのままゲーム内に登場することが珍しくなくなっている。これにより映像産業とゲーム産業がwin-winの関係になったのだが、その機運は日本にはなかなか伝播していなかった。そのため、日本では映像産業とゲーム産業が背を向け合うような閉塞した空気が、いまなお残っている。

 しかし、そうした閉塞感もいよいよ消し去ることができるかもしれない。試遊コーナーの前に集った大勢のゲームファンたちの笑顔を見て、そんなことを確信できたのは極めて喜ばしいことだった。

 今年はVR/ARコーナーも充実していた。昨年までは「こんな可能性があります」とアピールするための実験的な出展が多かったのに対し、今年は商品レベルにまで仕上げてきたものも多く、あと1~2年で一気に充実しそうな気配が濃厚だ。テクノロジーと、高い人気を誇るタレントがゲームに登場することの化学反応が起きたら、きっともっと素敵な時代が到来するだろう。今年のTGSは、そんな新しいゲーム文化が到来する予感を感じさせてくれる4日間だった。

『JUDGE EYES:死神の遺言』。日本トップクラスのタレントである木村拓哉さんを自在に操作するプレー感覚は、やはり格別だ
『JUDGE EYES:死神の遺言』。日本トップクラスのタレントである木村拓哉さんを自在に操作するプレー感覚は、やはり格別だ
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