開発3カ月、構想は0.1秒

 『ACE OF SEAFOOD』と大賞を争ったものの、わずかに及ばなかった作品が『EARTH DEFENSE SATELLITE』だ。同作品は「ベスト・プレゼンテーション・アワード」を受賞している通り、開発者のニカイドウレンジ氏による笑いと緊張感を織り交ぜたプレゼンテーションが、会場からの大きな支持につながった。

 『EARTH DEFENSE SATELLITE』は、ニカイドウ氏が3カ月をかけて1人で開発した。ところが、「構想にかけた時間は0.1秒」(ニカイドウ氏)と、開口一番で笑いを誘うと同時に、ハンマーの音がけたたましく鳴り響いた。

 ゲームの内容も独特だ。コンセプトは「侵略を狙う宇宙人の戦艦から地球を守る」というもの。この説明だけでは一見、普通に思えるかもしれないが、地球を守るのは地球自身だ。地球を動かすことで遠心力を働かせて、衛星である月をうまく動かし、戦艦にぶつけて破壊することで防衛する。パソコンでダウンロードして利用できる。

 なぜ、このような仕組みを思いついたのか。ニカイドウ氏が「地球はそれ自体が大きな生命体である」とするガイア理論を引き合いに出し、「生命体であるならば、自分自身は自分で守るべきと考えた」と、独自の感性で説明すると、ハンマーの音が一段と増した。

 さらに、プレゼンテーション中に実際にゲームをプレーをしながら、内容を紹介。最後の敵は全方位からレーザービームを放射してくる強敵。「ぶっつけ本番」(ニカイドウ氏)という緊張感の中、見事に撃退すると会場からは大きな歓声が上がった。

ぶっつけ本番で緊張感の漂う中、見事なプレーを見せて来場者の興奮を誘った
ぶっつけ本番で緊張感の漂う中、見事なプレーを見せて来場者の興奮を誘った
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「ベスト・プレゼンテーション・アワード」を受賞した作品『EARTH DEFENSE SATELLITE』を開発したニカイドウレンジ氏
「ベスト・プレゼンテーション・アワード」を受賞した作品『EARTH DEFENSE SATELLITE』を開発したニカイドウレンジ氏
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 ニカイドウ氏は受賞後に「利用者からは非常に難易度が高いゲームと評価されている。自分自身は開発過程で何度もプレーしているためコツはつかんでいるが、それでもミスしたら1回で終わってしまう。そうした緊張感の中、ピンチも演出しつつ、最後までやり切れたことが良かった」と安堵の表情をのぞかせた。