世界37の国や地域の企業が参加している、今年の東京ゲームショウ。そうした国々の企業は、どのような目的でゲームショウに出展しているのだろうか。アジア編に続き、ラテンアメリカや東欧の企業の動向を紹介したい。

 まずは「ラテンニュースターズコーナー」に参加しているメキシコ大使館のブースで、関係者に話を聞いてみた。メキシコ大使館では今年初めてゲームショウにブース出展したとのことで、狭いスペースながらも10社のゲーム会社が参加。可愛いキャラクターのゲームから本格派のゲーム、さらにはセクシーなゲームなど、幅広いジャンルのゲームが展示されていた。

ラテンニュースターズコーナーのメキシコ大使館ブースでは、狭いブースながらも10社が参加。内外に多くの人が集まる盛況ぶりだった
ラテンニュースターズコーナーのメキシコ大使館ブースでは、狭いブースながらも10社が参加。内外に多くの人が集まる盛況ぶりだった
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 同大使館の関係者によると、参加の目的はやはり会社によって異なってくるそうで、日本進出を目指してパートナーを探すだけでなく、サウンドなど自社が不得意で人材が足りない分野をカバーするため、日本のパートナーを探す企業もあるとのこと。中には既に日本に進出している企業もあるそうで、そうした企業はプロモーションを積極化するために参加したと話している。

HYPERBEARD GAMESという企業が開発した、かわいい猫の世話をしながら楽しむスマートフォンゲーム「KleptoCats」。日本語対応がなされており、日本向けにも配信されている
HYPERBEARD GAMESという企業が開発した、かわいい猫の世話をしながら楽しむスマートフォンゲーム「KleptoCats」。日本語対応がなされており、日本向けにも配信されている
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 メキシコでは現在、日本のゲームで育った世代がゲーム会社を立ち上げ、産業としての盛り上がりを見せているとのこと。日本と比べると人気となるゲームの傾向に違いもあるように見えるが、一方で共通点も多くあるとのことで、ゲームショウを機に日本との関係をより深めたいと考えているようだ。

 続いて取り上げるのは「東欧ニュースターズコーナー」。東欧とゲーム産業と聞いてもピンと来ない人も多いかもしれないが、世界的にヒットしているオープンワールドゲーム「ウィッチャー」シリーズを開発しているのはポーランドのCD Projekt REDという企業だし、今回の東京ゲームショウに出展している『World of Tanks』などで知られるWargamingも、元々はベラルーシで創業した企業である。実はゲーム産業が急速に伸びている、ゲームと縁が深い地域なのだ。

東欧は意外とゲームと縁が深い。今年のゲームショウにも出展しているWargamingも、元々はベラルーシで創業している
東欧は意外とゲームと縁が深い。今年のゲームショウにも出展しているWargamingも、元々はベラルーシで創業している
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 その東欧から参加しているポーランドブースの関係者に、ゲームショウに参加した目的を聞いたところ、ポーランドで開催される、東欧版ゲームショウ「Game Industry Conference & Poznan Game Arena」のアピールとのことであった。イベントを通じて日本とポーランドのゲーム関係者との交流を進め、ゲーム産業を一層盛り上げる狙いが大きいようだ。

ポーランドからは3つのゲーム会社も参加しているそうだが、出展の主な目的は東欧版ゲームショウのアピールが大きいとのこと
ポーランドからは3つのゲーム会社も参加しているそうだが、出展の主な目的は東欧版ゲームショウのアピールが大きいとのこと
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 ここまで紹介してきたように、世界から集結した企業に話を聞いてみると、東京ゲームショウに参加する理由は、実は国や地域によって大きく異なっていることが分かる。そしてそうした多様な目的を持つ海外企業が数多く参加しているところをみると、東京ゲームショウが世界のゲーム関連企業が交流を進めるための大きな場所として、確実に定着してきているともいえそうだ。

(文・写真/佐野正弘)