効率を上げた新しいホテルを作りたい

 ハウステンボスの澤田秀雄社長から「お前がやってみろ」と言われたことがきっかけで「変なホテル」の総支配人になった大江氏。旅行業界での業務経験はあったもののホテル勤務の経験はなく、ましてやロボットの技術的なことは全く分からない。最初は不安でしかたがなかったという。

 不安な顔を見せる大江氏に、澤田社長は「ホテル業界の概念を覆す新しいホテルを作ってほしい。生粋のホテルマンやロボットに精通している人間が作ったら一般的なホテルができてしまう。全く経験のない人間が斬新な発想で作ったほうがいい」と話してくれた。大江氏は、この言葉を聞いて、「やってみようと決心した」。

 とはいえ、一度はホテル勤務を体験しておこうと高級ホテルで研修を受けた。そのとき、「ホテルで働いている人が多すぎることや、サービスが過剰ではないのかと感じました」(大江氏)。「変なホテル」を作るにあたっては、無駄を減らし、人件費と光熱費を抑えたホテルを作ることを前提条件とした。

 人件費の抑制は、これまでの業務を見直して、人間の代わりにロボットを導入し、働く人の数を減らすことで圧縮することにした。元々は“ロボットホテル”として話題を呼ぶためにロボットを導入したわけではなかったのだ。

クロークサービスでは、ロボットアームが荷物を出し入れする
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