小学生の解答用紙をすぐにデジタル化

鈴木氏: 小学校も事務作業は多いですか?

嗣永さん: 実習では主に小学2年生を担当したんですけど、宿題の丸付けとか、ドリルのシール貼りとか、割と細かい作業は多かったですね。

鈴木氏: 30~40人分が一気に来ますからね。

嗣永さん: 採点をミスしてマルなのにバツをつけちゃったりすると、「先生、この答え、合っているよ……」とか。

鈴木氏: 小学生向けの事例もあるんです。私が小学生のころは、塾で模擬試験を受けると、解答用紙を提出してしまうので、その日は持って帰れなかったんですけど、最近は持って帰れるそうなんです。教壇にスキャナーがあって、テストが終わると全部その場で電子データに変換してしまうからです。自分の解答用紙を持って帰れるので、すぐに自己採点できる。そうすると教育効果が高まるわけです。

 もう一つ、あとで配られる模範解答集が面白いんです。模範解答集には正解が書かれているわけですが、正解が載っているだけじゃなくて、良くできている生徒の解答用紙の画像がそのまま見られるんです。

嗣永さん: 「このときの主人公の気持ちを書きなさい」という質問だと、感じ取り方がそれぞれ違うから、解答はいろんなパターンがありますもんね。よくできている子の解答をピックアップできるわけですね。

鈴木氏: 最近は、答えが一つに決まるような問題だけではなく、「答えがこうなる問題を作ってみましょう」といった質問も増えていると聞いていますから、いろいろな答えを模範解答に載せられるわけです。

 そのほかに、解答用紙に書かれた文字が見られるという利点があります。模範解答に載るようなちゃんとした答えが書ける子でも、まだ子どもですから字はあまり上手じゃありません。一般的な小学生の親御さんの気持ちを代弁すると、うちの子の字はひどいなと思っていたけど、よその子の字を見て安心するという効果もあるそうなんです。

嗣永さん: あー、なるほど。

鈴木氏: これ自体がすごく先鋭的なサービスかというと、そこまでではないかもしれませんが、10年前にやろうとしたらすごくお金がかかったはずです。それが比較的安い値段でできるようになってきたということです。テストだけでなく、子どもの絵などもすべて電子化できるんですよね。

嗣永さん: いいですね、データで残っているって。思い出がワンクリックですぐによみがえるじゃないですか。画用紙に書いた絵ってどうしてもかさばるし、お引越しのときにどうしようかな、捨てちゃおうかな、ってなりがちだけど、データ化すればUSBメモリーとかに保存しておけますよね。

鈴木氏: ITというと冷たいイメージがありますが、決してそんなことはないわけです。