主体的に制作にかかわり独自性を追求

 ただ、オリジナル作品で独自性を出すといっても、それは何もdTVに限ったことではない。前出のNetflixは既にハイクオリティーなオリジナル作品を数多く配信し続けており、それが同サービスの人気のけん引役になっているのはよく知られていることだ。米アマゾン・ドット・コムが運営するAmazonプライム・ビデオも、オリジナルのドラマやバラエティー番組の配信に積極的。国内では、U-NextやAbemaTVなどがオリジナルコンテンツの配信を手掛けている。群雄割拠の動画配信市場で、dTVが独自性を維持できるのか。率直に聞いてみた。

 これに対し、伊藤氏は「dTVは自社で制作部門を持っているのが他社と違うところ」と主張する。例えばNetflixのオリジナルコンテンツの場合、制作は外部のコンテンツプロバイダーに発注し、その配信権をNetflixが取得するのが基本だ。一方、dTVはコンテンツを配信するプラットフォームでありながら、自社内に制作部門を持ち、制作費も負担する。その分、中身にも積極的に口を出すという。より主体的に制作にかかわり、自社サービスのユーザーに合ったコンテンツを提供していきたい考えだ。

主演の綾野剛のほかにも、北川景子、豊川悦司、東出昌大、浅野忠信など主役級のキャストがそろう
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 今後も単独出資の劇場版映画を作るかはまだ未定というが、「dTVのオリジナルコンテンツは面白いと気づいてもらえるような新しいチャレンジは続けていく」と笹岡氏。直近では、エイベックスが開催する夏の野外ライブ「a-nation 2018 supported by dTV & dTVチャンネル」を生配信する。このほかにも、アーティストとコラボしたオリジナル番組も配信していく予定だ。

(文/北川聖恵=日経トレンディネット)