宮城の師匠とメッセンジャーでやり取りしながら半年ほどで完成

 若宮さんがプログラミングをスタートしたのは2016年夏の終わり。神奈川県藤沢市に住む若宮さんと宮城県塩竈市を拠点にする小泉氏は、実際に顔を合わせる機会が限られていたものの、FacebookメッセンジャーやSkypeを使って相談をしながら日々アプリ開発を進めていった。小泉氏は「若宮さんはもともと英語が堪能だが、エラーメッセージなど分からないことは積極的にGoogle翻訳で調べる姿勢でいたのがプログラミングには有利だった」と述懐する。

ユーザーインターフェースは、かつてプログラム雑誌「マイコンBASICマガジン」(電波新聞社刊)で活躍した森 巧尚氏の書籍を参考にしたという
ユーザーインターフェースは、かつてプログラム雑誌「マイコンBASICマガジン」(電波新聞社刊)で活躍した森 巧尚氏の書籍を参考にしたという
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お互い離れた場所に住む小泉さんとはメッセンジャーをフルに活用して連絡をやり取りした
お互い離れた場所に住む小泉さんとはメッセンジャーをフルに活用して連絡をやり取りした
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 3月3日のひな祭りに間に合わせるべく急ピッチで開発を進めていき、2017年2月下旬にhinadanのアプリは完成。App Storeにアプリを登録するための申請をしたあと、審査を経て掲載できるという通知が届いた際は飛び上がるほど喜んだそう。アプリのリリース後、ダウンロード数は3万を超え、アプリ紹介ページのPVも75万に達したという。若宮さんは「スマホを使ったことがなかったシニアがアプリを使ってくれたことが何よりうれしい。親子3代で楽しんだ、という声も寄せられた。海外からの反応も多く、日本のひな祭りの文化が海外に広められたのもよかった」と語る。

iPhoneとiPadの画面比率の違いがレイアウト制作においてやっかいだったと述べた
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 シニアが使いやすいようにhinadanのアプリで工夫したことは、人形の移動や配置にスワイプの操作を用いず、タップで選択→タップで配置という方法を用いたこと。「スワイプはスマホ独自の操作なので、うまくやれないシニアが多い。指先が乾燥しているので、スワイプがうまくいかないこともある。画面のタップという単純な操作ならば、シニアでも問題なくできる」と若宮さんは解説した。