実は活発なビットコインの取引

 ビットコインに胡散臭いイメージがつきまとうのは、2014年の事件以降だろう。東京に拠点を置いていたビットコイン交換所のマウントゴックスが突然取引を停止したことで、同社経由で取引を行っていた投資家らがかぶった損失は、のちの報道で2.6兆円を超えたともいわれた。国単位では中国政府がビットコインの取引規制に乗り出すなどデジタル通貨への風当たりも強くなりつつある。

 その一方で、ビットコインは今もなお活発に取引されており、2017年4月末時点の価格は1ビットコイン当たり1300米ドルを超える水準にまで上昇している。これは2013~2014年にかけてのビットコインバブルを上回る水準で、仮に2015年に200~300米ドル程度の価格だったビットコインを保持し続けていれば、現在の資産価値は4倍以上になる計算だ。世界の不安定な為替事情を受けてビットコインに資産が流れ込んでいるという背景もあるが、このトレンドはさまざまな事情を経てなお取引が活発だということを示している。

ビットコイン(BTC)の過去5年の米ドル(USD)との交換レート(出典:Google Finance)
ビットコイン(BTC)の過去5年の米ドル(USD)との交換レート(出典:Google Finance)
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 日本でも、従来まで“グレー”だったビットコインの法的位置づけが、2017年4月1日施行の「改正資金決済法」をもって明確化された。前述のマウントゴックスのような一部事業者の不透明な振る舞いや、身元を明かさずに送金を行うアンダーグラウンドな市場で利用されていることがビットコインの不安の原因となっているため、政府は取引に携わる事業者を規制の枠にはめて「安全で透明性のある取引」をビットコインでも実現できるようにしたのだ。今後、ビットコインの取引仲介や保管、他の通貨との交換といった業務を行うビットコイン交換所は登録制になる。ビットコインの安全性は高まっていくだろう。今回、ビックカメラやAirレジがビットコインの取り扱いを始めたのも、この改正資金決済法施行が大きい。