SNSを変える可能性があるのか?

 スナップチャットをはじめとした新たなSNSアプリの登場によりユーザー離れが指摘されているフェイスブックだが、2017年5月3日に発表した2017年1〜3月期決算では利用者数が前年同期比17%増の19億4000万人になったとしている。

 フェイスブックがさらなるサービス拡充の切り札としてVRに注力しているのは間違いない。2014年にオキュラスを買収したことはもちろん、前述の開発者向けカンファレンス「F8」では、360度カメラ「Giroptic iO」を参加者全員に配布しており、今後360度コンテンツを拡充し、視聴環境を充実させていく姿勢を示したと言える。

 一方、VRデバイスが現時点で一般層に普及していない最大の理由は利便性とコストの問題だ。

 現在のハイエンドVRデバイスはPCやゲーム機とケーブルで接続する必要があるが、数年でワイヤレス化、スタンドアローン化が進む見通し。利便性が向上し、より多くの人々が購入するようになれば、半導体の進化と相まって低価格化も進む。その時にはVR(仮想現実)も楽しめるAR(拡張現実)、MR(複合現実)デバイスが主流になっている可能性はあるが、これから数年のスパンで爆発的に普及することは間違いない。

 スマートフォン、タブレット、PC以外で情報に触れるようになった時代にコミュニケーションのあり方が変わるのは当然のこと。VRデバイスが本格普及し、そして現時点では機能が絞られているFacebook Spacesからベータ版の文字が取れた暁には、SNSのあり方を大きく変えるはずだ。360度コンテンツを複数人でリアルタイムに共有する体験は、その一端を十分垣間見せてくれる。

 アニメの「攻殻機動隊」や「PSYCHO-PASS」を見て憧れたバーチャルSNS。それを体験できる時代はもう目前だ。

(文/ジャイアン鈴木)