300人体制で一気に遊んで問題点を探った理由

――ゲームシステムのチェックに非常に多くの人員を割いたそうですね。「300人体制で一気に遊んで問題点を探る」と以前お話しされていましたが、時間もコストもかかるなかで、ここまでやられた理由は。

青沼: 300人体制は本当に開発の最後のころなのであまり大げさに捉えていただきたくないのですが、こうしたことは昔、少人数で一つのソフトが開発できていた時代には普通に行われていたことです。

 それが100人を超えるような大人数になったときには「不可能」だと誰もが思うようになってしまっただけで、そんなに驚くことではないようにも思います。

 ただ、コストカットという単純な考え方で見ると「ありえない」となるので、私も開発当初はプロデューサー目線で「それは、ちょっと……」と抵抗がありました。

 しかし、実際にやってみて、それがクオリティーコントロールを円滑にして、逆にコストカットにつながるというのを実感したので、最後までこれを貫くことにしました。

――特に海外のレビューサイトでの評価が極めて高いですが、これだけ多くの人が熱狂した理由がどこにあるとお考えですか。

青沼: まずポイントとしては、これが「ゼルダ」であることが大きかったのだと思います。長く続いているシリーズなので、言葉で言うほどに「変革」を行うことは容易ではないと皆さんが思っておられたのではないでしょうか。

 また、その変革がこれまで「ゼルダ」を遊んできてくださったユーザーのみなさんの想像されていたものをちょっと超えていたところに「驚き」が生まれ、メディアも含めて「熱」を持って迎え入れてくださったのではないかと思います。

 ユーザーのみなさんの期待に応えるのは簡単なことではないですが、今作を通じて、シリーズを作り続けることの意義はそこにあると再認識したので、今後も“すったもんだ”を繰り返して、みなさんの期待を超える「驚き」を提供できるようにしていきたいです。

(C)2017 Nintendo
(C)2017 Nintendo
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(文/森岡大地=日経トレンディ)