自撮りした自分の写真に、口紅やアイシャドー、ファンデーションなどのメークをリアルタイムでのせられるARメークアプリ(関連記事:バーチャルメークアプリが20代女性に人気のワケ)。化粧品ブランドは以前からこれらのアプリに自社のメーク商品を掲載し、消費者に自宅で気軽に商品を試してもらうツールとしてきたが、最近ではイベントや店頭での接客ツールに導入する動きも出てきている。
コーセーが神崎恵とのコラボアプリをイベントに活用
その例が、コーセーの化粧品ブランド「コスメデコルテ」だ。2017年4月26日~5月2日の「大丸札幌店」を皮切りに、女性たちに人気のビューティライフスタイリスト、神崎恵さんとコラボし、ARメークアプリを活用したイベントを全国各地で実施する。アプリは、デジタルエージェンシーのスパイスボックスと共同で開発した。
イベントでは、来場者に“なりたい自分”をテーマに心理テストを受けてもらい、結果に合った神崎さんのコメントとともに、お薦めのコスメデコルテ商品を組み合わせて表示する。来場者が自分で操作できるようになっており、気軽にイベントに立ち寄るきっかけになればと考えている。「心理テストでは、“仕事をバリバリこなしたい”だったり、“好きな人との距離を縮めたい”だったりと、一見メークとは関係ないところから“なりたい自分”を診断する。通常、店頭ではその人に合う色や今期一押しの色を薦めたりするが、今回は利用者の潜在的なニーズを引き出したい。化粧品メーカーとしては、かなり新しいアプローチだと思っている」とコーセーのセレクティブブランド事業部企画部コスメデコルテ企画課グローバルマーケターの土開由香氏は話す。