2018年3月8日、健康機器大手のタニタは新業態「タニタカフェ」を2018年5月下旬から展開すると発表した。タニタカフェは2014年から新潟県長岡市で試験営業していたが、JR有楽町駅構内にオープンする1号店を皮切りに本格展開を開始する。

 メインターゲットは20代から30代の女性。同社の谷田千里社長は「タニタ食堂は近隣で働くビジネスパーソンに健康的な食事を提供することを目的に展開してきた。だが、ストレスを抱えている現代人には“心の健康”も欠かせない」と話す。

2018年5月下旬オープン予定の「タニタカフェ有楽町店」(JR有楽町駅構内ルミネストリート内)のイメージ図。席数は約40(予定)。木目調などのナチュラルなデザインを採用し、落ち着いた照明やヒーリング効果のある音楽や香りなどによって、交感神経に働きかけてリラックスを促すという
2018年5月下旬オープン予定の「タニタカフェ有楽町店」(JR有楽町駅構内ルミネストリート内)のイメージ図。席数は約40(予定)。木目調などのナチュラルなデザインを採用し、落ち着いた照明やヒーリング効果のある音楽や香りなどによって、交感神経に働きかけてリラックスを促すという
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タニタカフェで提供予定のメニューの一部、「有機野菜と和だしの米麺(フォー)」。フォーを和だしでアレンジしている。ほかにも一汁三菜のワンプレートランチやスイーツなどを提供する予定だという
タニタカフェで提供予定のメニューの一部、「有機野菜と和だしの米麺(フォー)」。フォーを和だしでアレンジしている。ほかにも一汁三菜のワンプレートランチやスイーツなどを提供する予定だという
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 タニタ食堂で提供する定食には「エネルギー500kcal前後、塩分3g以下、野菜150~250g使用」という独自の基準があるが、「タニタ食堂の基準にとらわれず、おいしさや楽しさも追求したカフェが必要。有機野菜のおいしさを引き出し、1日に必要な野菜量を取りやすくするよう工夫したメニューを提供するタニタカフェを全国展開したい」と意気込む。

健康への関心が低い層がターゲット

 タニタ食堂の浅尾祐輔営業本部長によると、タニタカフェの狙いは「健康への関心が低い層へのアプローチ」。タニタ食堂も利用率が低い若い層や男性客に向けて、ディナータイムの営業や男性が好みそうな洋食メニューを提供するなど、すそ野を広げる試みをしてきた(関連記事「タニタ食堂が高級化 夕食にローストビーフ、酒も提供」)。今回のカフェ展開はさらに広い層へのアプローチが狙いといえるだろう。

タニタカフェで提供予定の「有機野菜ともち麦のサラダボウル」
タニタカフェで提供予定の「有機野菜ともち麦のサラダボウル」
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楽天との提携でサラダのネット販売も

 会見では楽天との提携も発表。タニタカフェで提供するメニューに楽天の農業事業「Rakuten Ragri(楽天ラグリ)」の有機野菜を使用するという。

タニタの谷田千里社長(写真左)と、楽天の新サービス開発カンパニー プレジデントの安藤公二氏(写真右)
タニタの谷田千里社長(写真左)と、楽天の新サービス開発カンパニー プレジデントの安藤公二氏(写真右)
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 Rakuten Ragriの有機野菜は無農薬や無化学肥料で栽培されたもので、有機JAS認定を取得している。また、カット野菜についても同様に、有機JAS認定の基準にのっとった洗浄方法を採用した加工、流通を行っているという。今後は両社共同で有機野菜を使ったカップサラダなどを開発し、タニタカフェやスーパーマーケット、インターネットなどで販売していく計画だ。

タニタカフェと楽天が共同開発する「タニタカフェ監修 国産オーガニック野菜10品目のサラダ」
タニタカフェと楽天が共同開発する「タニタカフェ監修 国産オーガニック野菜10品目のサラダ」
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2022年度までに100店舗を展開予定

 今後はフランチャイズ店とメニュー提供店の2方式で店舗展開する予定。オフィス向けコーヒーサービスの提供にも取り組む。

タニタの活動量計を使い、歩数に応じて特典が受けられるポイントサービスをタニタカフェ有楽町店のオープンと同時にスタート予定
タニタの活動量計を使い、歩数に応じて特典が受けられるポイントサービスをタニタカフェ有楽町店のオープンと同時にスタート予定
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 また、フランチャイズ店のほか、小売店や飲食店、セレクトショップ、スポーツジム、クリニックなど異業種に併設する店舗や、テイクアウト専門のスタンドカフェの展開も視野に入れているという。さらに、「2022年度までに全国に100店舗を展開を目指す」(タニタ)。

 有楽町店のオープンに先駆け、2018年3月23日から期間限定でニュウマン新宿2階のエキナカにテイクアウト専門のパイロットショップをオープンする予定だ。

かむことの健康効果に着目して開発したスムージーを「カムージー」と名付けて販売予定。「緑野菜と林檎の豆乳カムージー」は有機小松菜とオーガニック豆乳をミキサーにかけたものに減農薬のキウイジャム、粗く崩した豆腐、チアシード、球形のコンニャクゼリー、凍らせたカットフルーツをトッピングしている。固形物が多いため、飲むというよりかんで味わうサラダのようなスムージーだった
かむことの健康効果に着目して開発したスムージーを「カムージー」と名付けて販売予定。「緑野菜と林檎の豆乳カムージー」は有機小松菜とオーガニック豆乳をミキサーにかけたものに減農薬のキウイジャム、粗く崩した豆腐、チアシード、球形のコンニャクゼリー、凍らせたカットフルーツをトッピングしている。固形物が多いため、飲むというよりかんで味わうサラダのようなスムージーだった
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(文/桑原恵美子)