なぜアプリではなくブラウザーゲームなのか

 enzaがアプリではなく、HTML5に対応したブラウザーベースのゲームを採用したのは、ユーザーがより手軽にゲームを始められるようにするためだ。ブラウザーゲームはアプリをインストールしたり、アップデートしたりする必要がない。スマートフォンのストレージ容量を圧迫する心配がなく、人に薦める際も、通信量をさほど気にせず気軽に試してもらうことができる。enzaの同一プラットフォーム内ならば、バナコインが共通で使用できるのも利点だ。

友達と対戦するにはURLを送るだけ。アプリのようにIDでマッチングなどをする必要がない
友達と対戦するにはURLを送るだけ。アプリのようにIDでマッチングなどをする必要がない
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 従来は、ブラウザーゲームというとアプリよりも単純なシステムのゲームを想像しがちだっただが、HTML5に対応することで、もはやアプリと同等以上のゲームも開発できるようになった。ゲームをするときに邪魔になりがちなアドレスバーを隠せるので、見た目にもアプリと見分けがつかなくなっている。

より大きいのはプラットフォーム手数料が無料になること

 発表会では言及されなかったが、ゲーム会社にとってはさらに大きな利点があると筆者は考える。App StoreやGoogle Playを介さないため、アップルやグーグルに払わなければならないプラットフォーム手数料が不要になることだ。

 アプリゲームを運営しているゲーム会社は、アップルとグーグルに売り上げの30%のプラットフォーム手数料を払っているといわれている。それが浮くのは大きい。それでいて、個々のサイトから直接アプリをダウンロードする“野良アプリ”とも違うので、信頼性が揺らぐことはない。

 こういうとゲーム開発会社だけがもうかるようにも見えるが、BXDでは浮いたプラットフォーム手数料分は、プレーヤーに還元することも考えているという。BXD社長の手塚晃司氏とBXD取締役の内藤裕紀氏に話を聞いたところ、イベントやグッズ展開などで還元していくとのこと。例えば、『アイドルマスター シャイニーカラーズ』はブラウザー対応になったことで、これまでよりリアルのライブイベントの回数が増える可能性があるということだ。これは、ファンにとっても喜ばしいことだろう。

 ほかにも、現在アップルが禁止しているプレゼントコードの発行もできるため、コードを雑誌の購入特典として記載したり、コラボ商品の景品やイベント参加の副賞として配布したりと、さまざまな展開も期待できそうだ。

BXD取締役社長手塚氏(写真右)とBXD取締役内藤氏(写真左)
BXD取締役社長手塚氏(写真右)とBXD取締役内藤氏(写真左)
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ブラウザーゲームだけでなく、さまざまなエンターテインメント展開が予定されている。それぞれが連動しやすいのもブラウザーゲームならでは
ブラウザーゲームだけでなく、さまざまなエンターテインメント展開が予定されている。それぞれが連動しやすいのもブラウザーゲームならでは
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