日本市場で海外と同じ戦略が通じるか

 OPPOは戦略面でもいくつかの特徴を持っている。

 1つは積極的なプロモーションだ。OPPOが高いシェアを占めている国に行くと、街中の至る所にOPPOの広告が打ち出されており、中国などでは専門店もある。こうした積極的なプロモーションで、OPPOは各市場でのブランドと知名度を急速に高め、人気を博すに至っているのだ。

 もう1つ、最新のトレンドをいち早く取り入れる貪欲さも、OPPOが人気を獲得した要素の1つだろう。R11sでは、最近のスマートフォンのトレンドでもある、18:9の縦長比率、6.01インチ有機ELディスプレーを搭載。フロントカメラで顔を認証し、素早くロックを解除したり、画面中央下部から上にスワイプしてホーム画面に戻る操作ができたりと、アップルのiPhone Xを強く意識した機能やインターフェースを多数採用した。

世界4位のスマホメーカー、中国・OPPOはどんな会社か(画像)
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 OPPOはサムスンやアップルなどと比べると総合力でまだ劣る部分があるが、若い世代をターゲットとして自分撮りや急速充電などに機能のポイントを絞り、積極的なプロモーションでブランドイメージを高めるという、一点突破型の戦略で急成長を遂げている。だがその戦略が日本でそのまま通用するかというと、難しい面があるだろう。

 最大の障壁はやはりiPhoneだ。そもそも日本は少子高齢化が進んでおり、若い世代のボリュームが小さい。加えて日本の若い世代に対するiPhoneのブランド力は絶大で、他のAndroidスマートフォンにあまり目を向けない傾向が長く続いている。また日本はキャリア向けのマーケットが大きな割合を占めており、他の国では高級品とされるiPhoneが非常に安い値段で手に入ってしまうのも、OPPOのような新規参入メーカーにとっては不利だといえる。

 そうしたことからファーウェイなどは、最初からiPhoneと直接ぶつかり合うのではなく、SIMフリー市場で高品質な低価格モデルを販売することにより、人気と知名度を高めてきた。だが、OPPOはSIMフリー市場にフラッグシップモデルのR11sを投入するのみで、ボリュームを獲得するのに欠かせない低価格モデルを用意しておらず、現状のままでは販売面で不安を感じる。

 これまでインドネシアやシンガポール市場への進出を手がけてきたというOPPO Japanの鄧宇辰社長は、「個々のマーケットの文化や価値を尊重するとともに、固有の文化を理解して市場に対応したことで、短期間のうちにトップブランドになることができた」と話す。それだけにOPPOが日本で大きな成果を出すには、いかに日本の市場を学び、適した対応をとることができるかが強く求められるだろう。

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著 者

佐野 正弘(さの まさひろ)

 福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。