みんなが見ているテレビよりゲームで相手と語りたい

――歌広場さんは格闘技ゲーム好きで知られています。前回、ゲームセンターに通い詰めたお話もされていましたが、具体的にはどんなゲームを?

歌広場: 『ストリートファイターII』とか『ザ・キング・オブ・ファイターズ』『バーチャファイター』など、格闘ゲームは片っ端から興味を持って遊びました。要は、ゲームを通じて人とコミュニケーションするのが好きなんです。

 学生の頃、教室で友達とテレビの話をしたりしますよね? 当時の僕にとっては「昨日のあの番組見た?」というより、ゲームセンターで格闘ゲームをやりながら交わす「なんでその不利な状況でその技を出したんだよ?」といった会話のほうが伝わるものがあったんです。

 例えば、好きな漫画は何かを聞いて『ONE PIECE』という答えが返ってくると「それじゃ情報が落ちてこない! 『ONE PIECE』はみんな好きだから!」って思っちゃうんですよ。僕が知りたいのは「誰もが好きな作品」ではなくて、その人が分かる作品。ここで『うしおととら』とか出てくると「分かるけど、それを一発目に持ってくるお前ってどんな人?」って興味が出てくる。

 相手を知るための情報として、みんなが見ているテレビ番組の名前を挙げられても、その人を掘り下げるにはかなり時間がかかってしまいます。その点、ゲーム、特に格闘ゲームは対戦することで、その相手がどんな人なのかよく分かるんですよ。

 口では立派なことを言うのに『ストリートファイターII』で延々と昇龍拳※だけ出し続ける人とか、「オレはがっつり男らしく戦うのが好きだ」なんて言いながら、ダルシム※を使って遠い場所から戦い続ける人などを見ると、言っていることとやっていることが違わない?と思う。そういうギャップが「面白い!」と感じるんです。格闘ゲームは同じゲームが好きでも、どのキャラクターを選ぶか、どう戦うかで性格が出ると思うんですよね。

※昇龍拳:「ストリートファイター」シリーズのメインキャラクター「リュウ」などが使える必殺技
※ダルシム:「ストリートファイター」シリーズのキャラクターで、遠距離から攻撃する戦法を得意とする
金爆・歌広場淳「格闘ゲームは相手を深く知れるから楽しい」(2)(画像)
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