トレンドに敏感な中国ユーザーに最新機種で勝負

――中国事業について聞かせてください。市場の特徴は?

「中国のユーザーはトレンドに敏感」
「中国のユーザーはトレンドに敏感」
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織田氏: SIEは中国市場で、2015年3月にPS4を発売しました。それ以前は政府の規制により、コンソール型ビデオゲームは中国市場に参入できない時期が続いていました。中国は、ゲーム自体の市場規模は世界最大ですが、その主戦場はパソコン(オンライン)ゲームで、ここ数年はスマホゲームが急伸している状況。コンソールの市場はまだまだこれからです。

 ゲームソフトの市場をジャンル別や内容別に見ると、中国を含めアジア全域は、日本と欧米の中間のような感じです。欧米で人気の本格アクションも、日本で人気のIPを生かしたゲームも、両方受け入れられています。バスケを題材にした「NBA 2K」シリーズも、日本のRPGの人気作『FINAL FANTASY XV』も中国で人気を博しました。

――そんな中国市場に、SIEはどのように取り組んでいるのですか。

織田氏: 中国のユーザーはトレンドに敏感なので、われわれは最新機種のPS4で参入しました。まず、それが市場に対するメッセージです。

 また、中国のデベロッパーはコンソール向けゲームの開発経験が少ないので、開発をサポートする育成プログラム「China Hero Project」を用意しました。アイデアを募集して、第1回コンテストでは10タイトルを選び、当社やパートナー企業から開発エンジンやノウハウを提供します。このプロジェクトで開発したタイトルは、中国はもちろん欧米や日本市場への投入も検討します。実際に『Animal Force』というこのプロジェクト発のPS VR専用タイトルを、2018年6月に日本でも発売しました。

 さらに、「西遊記」をモチーフにした中国のアニメ映画「Monkey King: Hero Is Back」のゲーム化を決定し、現在は鋭意制作中です。中国人が大好きなコンテンツ、大ヒットした映画をゲームにして、たくさんの人に遊んでもらおうという狙いです。

中国のデベロッパーを育成するプログラム「China Hero Project」から生まれた『Animal Force』は、2018年6月に日本でも発売した Animal Force (C) 2018 ISVR. Developed by ISVR. “Animal Force” is a trademark of ISVR. All rights reserved. Published by Sony Interactive Entertainment Europe Limited
中国のデベロッパーを育成するプログラム「China Hero Project」から生まれた『Animal Force』は、2018年6月に日本でも発売した Animal Force (C) 2018 ISVR. Developed by ISVR. “Animal Force” is a trademark of ISVR. All rights reserved. Published by Sony Interactive Entertainment Europe Limited
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西遊記をモチーフにした中国のアニメ映画「Monkey King: Hero Is Back」をゲーム化して提供を予定する (C) OASIS GAMES LIMITED / Oct Animation Studio Based on original movie by Oct Animation Studio. Developed by Sony Interactive Entertainment Inc.
西遊記をモチーフにした中国のアニメ映画「Monkey King: Hero Is Back」をゲーム化して提供を予定する (C) OASIS GAMES LIMITED / Oct Animation Studio Based on original movie by Oct Animation Studio. Developed by Sony Interactive Entertainment Inc.
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日本市場はハード、ソフト共に良い流れができている

――中国や他の世界市場と比較すると、日本市場はやはり強いIPでけん引するゲームが人気なのでしょうか。

織田氏: 一概にそうとも言えず、多様化が進んでいるように感じます。日本らしいRPGの人気も健在ですが、一昔前は「洋ゲー」と呼ばれ、やや敬遠されがちだったようなゲームも最近では抵抗なく受け入れられ、楽しまれています。

 それから先述の通り、オンラインを介してゲームでつながる遊び方が増えていますね。“ネオ・デジタルネイティブ”と呼ばれるような学生時代からICT(Information and Communication Technology)に親しんできた世代にとって、見ず知らずの人とゲームを楽しむのは普通のことという感覚なのです。実際に、Epic Gamesが展開している『フォートナイト』などが人気です。『鉄拳7』や『ストリートファイターV』なども、オンライン対戦人気の高まりに期待ができそうです。

――日本市場への今後の取り組みについて方向性を教えてください。

織田氏: 2018年もPS4の世界、PlayStationプラットフォームの世界を広げていきます。特にプロモーションに力を入れていく方針で、今年6月はその皮切りとして「Days of Play」と銘打ってグローバル統一のプロモーションを展開しました。特別色のPS4本体や、PS4 ProにPS VRなどを同梱した商品などを期間限定で用意し、好評でした。ゲームの主な商戦は年末年始ですが、この時期にあえて大きなプロモーションを打つ挑戦をしました。

 2018年7月下旬からは、『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』など既発売のPS4向け人気9タイトルを、「PlayStation Hits」シリーズとしてお求めやすい価格で販売しています。1タイトル当たり1990円でとても好評です。8月30日には8月30日には第2弾の4タイトル『バトルフィールド 4』『バトルフィールド ハードライン』『ドラゴンエイジ:インクイジション』『ニード・フォー・スピード ライバルズ』をこのシリーズに組み込みました。

 PlayStationプラットフォームにとって日本市場は今、ハード、ソフトともに充実しており、良い流れができています。今後も魅力的な商品を皆さんにお届けしていきたいと考えています。

PS4の名作ゲームを安価に販売する「PlayStation Hits」シリーズが人気。画像は『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』のパッケージ (C)2016 Sony Interactive Entertainment America LLC. Created and developed by Naughty Dog LLC
PS4の名作ゲームを安価に販売する「PlayStation Hits」シリーズが人気。画像は『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』のパッケージ (C)2016 Sony Interactive Entertainment America LLC. Created and developed by Naughty Dog LLC
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