流行りだからeスポーツを始めたわけではない

――4対4で戦うスマホゲーム『モンスターストライク スタジアム』(以下、モンストスタジアム)をeスポーツの競技として展開したことも注目されます。

多留氏: もともとモンストスタジアムの大会はeスポーツだと思って実施してきましたので、今、eスポーツが話題になっているからといって大きく変わったことをしている訳ではありません。流行りがどうあれ、独特なことをやっていくのが弊社のポリシーですから。

 モンストのユーザーはコアな人ばかりではないことから、大会初年度は見ている側も見方やノリ方が分からない状態で、いいプレーが出ても盛り上がりが薄かった。ですが何度もイベントを実施するうちに、試合の見方や盛り上がり方を理解する人が増え、勝負の結果でうれし泣きしたり、悔しがったりする人も出てきました。続けていくにつれ、体験の仕方になじんできた感がありますね。

――eスポーツに対する注目は最近急速に高まっています。現在の動向をどのように見ていますか?

多留氏: eスポーツは今後盛り上がると考えていて、今年がその試金石になると見ています。モンストを含めいくつかのゲームタイトルで、一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)認定のプロライセンスが発行されていますが、世の中がすごく変わっているかというとそうではない。むしろ最近ではゲーム依存が病気と認定されるなど、逆風が続いている。一筋縄ではいかないと考えています。

 ですが大会を続けていくにつれ、出場している選手も運営側も心の動きが大きくなってきています。モンストは4人のチームでプレーするというのが大事なポイントで、チームスポーツと一緒。本戦に出てくるような選手は、攻めるだけでなく味方のリカバリーも練習してきていて、勝つためにすごく頑張っている。それだけに勝ったときの嬉しさ、負けたときの悲しさも大きいのです。それだけに、観客の見方や体験も、通常のスポーツに近い、健康的なものだと感じています。

 2月の「闘会議2018」で実施した「モンストグランプリ2018闘会議CUP」の結果を受けての反応は大きく変わってきていますし、「モンストグランプリ2018」ではさらに反応が変わっていくだろうなと思っています。モンストはサービス規模が大きく影響力も大きいので、そうした部分でもeスポーツに貢献できたらいいなと思いますし、IPの魅力も広げられれば2発目のヒットになっていくかもしれません。積極的に取り組んでいきたいですね。

「モンストグランプリ2018」の関東予選の様子
「モンストグランプリ2018」の関東予選の様子
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――ゲームをプレーしている人が、必ずしもeスポーツに関心を持っているわけではありません。どのような形でeスポーツに関心を持ち、試合を見てもらおうと考えていますか?

多留氏: モンストはライトユーザーでも遊べるゲームであり、その大会のプレーも高度とはいえ、普段のモンストと変わらないものです。そんな中でeスポーツへの興味を持ってもらうには、やはり見せ方の工夫が必要だと考えています。

 今はYouTubeでライブ配信ができるなど、IT技術でできることが増えていて、イベントに行かないと試合が見られないわけではありません。ですがそこもまだ完璧ではないので、今後アップデートしていくべき点だと考えています。