グローバルで通じる『釣り★スタ』でSwitch市場に参入

――Nintendo Switchタイトルの開発がニュースになりました。

荒木氏: これまでは我々がゲームを作ったとしても、日本国内向けに、AppStoreとGoogle Playでリリースするに留まっていました。でも、これからは海外にもリリースし、家庭用ゲーム機向けにも展開できます。そうなれば、1つのゲーム作品の種が、2倍にも3倍にも4倍にも広がります。

 ゲーム単体で勝負するのではなく、テレビや映画、漫画などメディア全体で取り組むべきものだったりもするので、自分たちが展開できる幅が広がると、ビジネスチャンスも大きくなると考え、Switchへの取り組みを本格化させたんです。それが2017年の春だったと思います。

『釣り★スタ』(Switch版) (C)WFS
『釣り★スタ』(Switch版) (C)WFS
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 Switch向けタイトルの第1弾が『釣り★スタ』になったのは、グリーが新しいプラットフォームでリリースするなら、まずは自社IPにしよう、ということでした。釣りゲームというジャンルはニッチですが、必ず遊んでくれる人がいる分野だと思っています。しかも、釣りゲームに力を入れている企業は他にあまりないですし、現実の釣り自体が、説明なしに世界で通用するゲームじゃないですか。釣りのどこに喜びを感じるのか、人や国によって違うかもしれませんが、少なくともRPGやファンタジーよりもグローバルですよね。そういう意味では、『釣り★スタ』はどんなプラットフォームに行っても確固たるポジションをキープできる良質なIPだと思っています。

 家庭用ゲーム機向けタイトルに取り組み始めたきっかけは、開発ツールとしてUnityを使うことが多くなったことも影響があります。Unityで開発にbなって、自分たちが持っている技術的な資産や3Dモデルのアセット(資産)が開発ツール上に蓄積されてきました。その結果、プロジェクトをまたいで活用できるだけではなく、最終的に製品にするプラットフォームもマルチに選べる状況になりました。

 例えば、2017年10月に配信を始めた『釣り★スタVR』というVR専用コンテンツで制作した3Dモデルなどのアセットは、Switch版『釣り★スタ』でも活用しています。このように自分たちがさまざまなプラットフォーム、さまざまな国・地域でゲームを開発できる能力を持っていれば、新しい事業機会にチャレンジできますよね。こうして成長していくというのは、すごく大事なことだと思っています。