ソニーは世界でウケるロボットをつくれるのか

 もう一つ、今年のCESのトピックとなったのが、エンターテインメントロボット「aibo」だ。海外では初のお披露目の機会になった。発表前は筆者の周囲で「米国なんだから大型犬じゃないとウケないのでは?」という冗談が飛び交っていたのだが、プレスカンファレンスで発表されるや、来場者からは一斉に歓声が上がった。ブースで愛嬌を振りまきながら動くaiboにも、大勢の来場者が笑顔でカメラのシャッターを切っていた。米国での“ツカミはOK”だったようだ。

プレスカンファレンスでaiboが紹介されると大きな歓声が上がった
プレスカンファレンスでaiboが紹介されると大きな歓声が上がった
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aiboの展示スペースも大盛況
aiboの展示スペースも大盛況
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 aiboの世界展開について平井社長は「当然視野には入れている」という。ただ、aiboは部品点数が多く、組み立てにも手間がかかるため、まずは国内向けの製造体制を整えることが先決と説明している。生産能力が安定したところで、反響が良かった海外地域に投入していくことになるだろう。

 また、平井社長はプレスカンファレンスで「ソニーのAIとロボティクスの技術を生かした、さまざまな製品群の登場に期待してほしい」とも語っている。ロボットとひとくくりに言っても、人型から産業用まで幅広い。aibo以上に私たち一般のコンシューマーをときめかせてくれる製品がすぐにソニーから出てくるかどうかは分からないが、平井社長の言葉に込められたソニーの意気込みに期待を寄せても良さそうだ。

 筆者は当初、今年のCESでソニーが発表した製品やサービスには驚きが少ないように感じていた。だが、平井社長の話を聞くと、ソニーが掲げている、ユーザーとの“ラスト・ワン・インチ”の距離感でのモノづくりに確実な成果が出ているという自信が伝わってきた。2018年はソニーにとって、足場を固めてさらに大きな一歩を踏み出すための大事な年になるのかもしれない。

(文/山本敦)