新虎通りから日本各地の名産品を発信

 面白いのは地元だけではなく、日本各地の魅力を発信する取り組みも行われている点。新虎通りを日本文化のショーケースとしようという動きがあり、イベントや物品の紹介などが行われるのだ。

 第1弾は2016年11月の週末に行われた「東京新虎まつり」。新虎通りを封鎖し、東北六市の祭りを披露する「東北六魂祭パレード」を中心に各種のイベントが行われ、約3万人が集まった。

 さらに2017年2月からは2020年の東京五輪を活用した地域活性化推進首長連合主催で、「旅する新虎マーケット」と銘打った定期的なイベントもスタートする。これは沿道に建てた店舗などで地域の名産品や食を紹介するもので、新虎通りのにぎわい創出と同時に、日本の地域活性化も図ろうという一石二鳥を意図したイベント。これが始まれば、都心にいながらにして全国各地域の味などが楽しめるようになる。

 新虎通りについては開通当初、13メートルと幅のある歩道を生かした「東京シャンゼリゼプロジェクト」なるにぎわい創出策をアピールしたものの、しばらくは閑散としていた。その後、カフェやショールーム、ショップの出店で風景はいくぶん変わってきた。さらにこうしたイベントが行われ、沿道で建て替えが進めば変化は加速しそうだ。

 もうひとつ、虎ノ門エリアのポテンシャルとして挙げておきたいのは、ほかにも大規模な開発が集中して行われている点。虎ノ門病院の建て替えを中心とした虎ノ門二丁目地区再開発、ホテルオークラ東京本館建て替えを中心にした虎ノ門2-10計画、気象庁虎ノ門庁舎・港区立教育センター整備事業、虎ノ門トラストシティワールドゲート、少し離れて赤坂一丁目地区第一種市街地再開発事業など計画中のものなども含めると、広大なエリアで開発が進んでいるのだ。

 当然、相乗効果が生まれることは想像に難くなく、10年後の虎ノ門はきっと今とは全く違う街になっているだろう。だが、そのときにもフレンチの後に立ち飲みが可能な、多種多様な魅力が混在するエリアであってほしいものだ。

2016年11月の週末に行われた「東京新虎まつり」。新虎通りを封鎖し、東北六市の祭りを披露する「東北六魂祭パレード」を中心に各種のイベントが行われた
2016年11月の週末に行われた「東京新虎まつり」。新虎通りを封鎖し、東北六市の祭りを披露する「東北六魂祭パレード」を中心に各種のイベントが行われた
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新虎通りの沿道に建てた店舗などで地域の名産品や食を紹介する「旅する新虎マーケット」(写真は2016年9月のポップアップショップ)
新虎通りの沿道に建てた店舗などで地域の名産品や食を紹介する「旅する新虎マーケット」(写真は2016年9月のポップアップショップ)
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(文/中川寛子=東京情報堂)