ベンチャー企業と有機的に連携することが必要

トヨタは5年後に人工知能で世界トップレベルを目指す(画像)

 これまでの安全技術は、技術や部品を個別に積み上げて開発するものだった。だが、AIやビッグデータを応用すれば、より安全なクルマをつくるためのイノベーションが起こり、その結果、社会そのものが変わっていくのではないか――。そんな社会を実現するために立ち上げたのが、AI関連の研究所「TOYOTA RESEARCH INSTITUTE」なのだという。

 「自動車産業が変わって来ているという危機意識からTOYOTA RESEARCH INSTITUTEは設立されました。GoogleなどのITプレーヤーが参入することで、ビジネスモデルや技術へのアプローチが変化している。我々の新たなビジョンは、AI技術を製品開発に生かすだけでなく、サービスの開発基盤として活用することです。モノづくりの企業だったこれまでとは違い、ハードとソフト、そしてビッグデータなど、サービスを提供する企業へと脱皮しようとしています」

 そのためには、IT関連の人材を集めることはもちろん、これまでの垂直統合的な自前主義をやめ、「ベンチャー企業などと有機的に連携することが必要」という。「これは大きな変化の兆し」と岡島氏。安全でスムース、自由に移動できる社会の実現を目標に、「5年後にはAI界において世界トップの技術レベルに到達することを目指す」と力強く語り、講演を締めくくった。

トヨタは5年後に人工知能で世界トップレベルを目指す(画像)
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(文/河原塚英信、写真/中村宏)