中小のメーカー以外にも利用企業が増える

 これまでの傾向で、クラウドファンディングで成功しやすいのは「製品がユーザーに与えられる体験をイメージさせられるもの」だと中山氏は解説する。この点で紹介されたのが、博報堂が手がけてMakuakeで人気を博した「Pechat(ペチャット)」だ。ぬいぐるみに、製品を取り付けてスマートフォンで操作すると、まるでぬいぐるみが話をしているように音声を発するというスピーカー付きのボタンだ。何ができるのかを説明しづらい製品だが、動画をはじめ画像や説明文など、Webだからこその多彩な表現方法でPechatがもたらす体験をイメージさせることができたという。

 +Styleの近藤氏は、博報堂が参加している点に着目。「これまで、中小のメーカー企業が出品することが多かったですよね。それがPechatでは、ものづくりではなく、マーケティングに強い博報堂がやられているのが面白い」とコメント。

 一方、+Styleでは、オリンパスの光学技術を活用した米国発の自転車用ウエアラブルグラス「Solos(ソロス)」や、電子回路が印刷されている長方形の紙を筒型に巻くと手持ちライトとして使える「Paper Torch(ペーパー・トーチ)」など、斬新なプロダクトが紹介された。特にPaper Torchは、佐藤オオキ氏が率いるデザイン事務所「nendo」と共同企画したもので、「DoT.(Design of Things、ドット)」シリーズとして、今後アイテムが追加されていくという。

 こうした例以外にも、異なる技術を持つ2つのメーカーがコラボレートした実例や、MakuakeではソニーやJVCケンウッドなどの大企業も、クラウドファンディングを活用し始めている例も紹介された。

 クラウドファンディングは、年々認知度を上げているとともに、さまざまな使い方が模索されている。中山氏は「ものづくりにおける製造革命みたいなものがクラウドファンディングを使って起きつつある。ここをもっと広げていき、面白い商品が世に出てくる環境を作っていきたいです」と締めくくった。

クラウドファンディングは「ものづくりの製造革命」(画像)
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(文/河原塚英信、写真/後藤光一)