女性向けの恋愛シミュレーションゲームの老舗といえば、「アンジェリーク」シリーズを世に送り出したコーエーテクモゲームス。東京ゲームショウ2016ではロングセラータイトルの「遥か」シリーズと「コルダ」シリーズを出展した。
まず「遥か」の新作は、2015年に発売された『遙かなる時空の中で6』(PS Vita/PSP)のその後を描いた続編『遙かなる時空の中で6 幻燈ロンド』。前作の攻略対象キャラクターは「八葉」と呼ばれる8名だったが、新たな攻略対象のキャラ、自動人形(オートマタ)の「萬」(CV:下野 紘)が追加となったほか、前作で敵対していた勢力が味方になるなど新しい要素が盛りだくさん。前作から引き続き、キャラクターデザインとすべてのイベントスチルの原画は人気漫画の水の十子、世界観アートワークは、イラストレーターの六七質(むなしち)。12月22日 発売だ!
何がうれしいかってソフト本体に豪華特典が付属した「トレジャーBOX」(1万2800円)と「ハネムーンBOX」(3万円)。ミニキャラクターのファスナーチャームや複製原画集、ダミーヘッドマイクを使用した攻略対象キャラクターごとの全9枚のドラマCDセットなど、プレミアム感満載のアイテム。特にハネムーンBOXだけに入っている原画集とドラマCDはかなりおすすめ! ここはがんばってハネムーンBOXをゲットしよう!
「コルダ」の育成ゲームが登場
さらに同社のもうひとつの柱が「金色のコルダ」シリーズ。学園を舞台にした恋愛シミュレーションゲームシリーズなのだが、これが育成ゲーム『金色のコルダ オクターヴ』となってスマホ(iOS/Android)で楽しめるのだ。
登場するキャラクターは全員同じメンバーながら、世界観がガラリと変わるのも興味深い。舞台は、人間世界と妖精世界の狭間にある島「ハルモニア」。ここで鐘の音色に導かれて集まったキャラクターの新たな絆の物語が描かれる。そしてなんと、キャラクターデザインが一新。往年のファンから悲鳴が聞こえそうだが、スマホ版のキャラクターデザインは、これまでミニキャライラストでおなじみの船鬼一夫氏なのでほとんど違和感はない。ちょっとアニメっぽいキュートなテイストに生まれ変わってこれがなかなか可愛いのである。
キャラクターボイスは、これまで同様谷山紀章、森田成一、岸尾だいすけといった豪華メンバーでうれしい限り。
「作品ごとに差異はあるが、最近の女性ユーザーの増加は目覚ましい」と語るのは同社マーケティング本部の渥美貴史氏。同社の人気戦国アクションRPG『仁王』の事前試遊会でも、アクションものでありながら、想定より女性の参加があったとのこと。女性の場合、好きな声優が出演しているから、絵がきれいだから、キャラがカッコいいから……が、ゲームを始めるきっかけになることが多く、女性向けのゲームに人気声優とキャラクターデザイナー、イラストレーターは欠かせない。
さらにPSP用ソフト「下天の華」と「下天の華夢灯り」の2本をまとめたPS Vita用恋愛アドベンチャー『下天の華 with 夢灯り 愛蔵版』も9月8日に発売されたばかり。戦国乱世の恋を描くこちらも好評で、「遙か」と「コルダ」に続く3本目の乙女ゲーの大きな柱のシリーズになりそうだ。
(文・写真/永浜敬子)