カプコンブースは今年も注目タイトルがずらりと並んでいる。その中でも最注目は「バイオハザード」シリーズの最新作『バイオハザード7 レジデントイービル』だろう。2017年1月26日発売予定で予約も開始している。一般公開初日の17日は、開場からわずか5分でPlayStation VR版の体験整理券の配布が終ってしまったという人気ぶりだ。
カプコンのメインステージでは、「バイオハザードスペシャルステージ」として、シリーズを手掛けてきたスタッフ達によるイベントが二部に渡って行われた。ステージは18日にも行われる。
第一部は「バイオハザード7 レジデントイービルステージ」だ。シリーズプロデューサーの川田将央氏とプロデューサーの神田剛氏が登場。最新作バイオハザード7の見どころなどを語った。
バイオハザード7とはずばり“究極のホラー体験”だ。舞台となる朽ちた邸宅からの脱出を目指すが、没入感を高めるためにアイソレートビューと呼ぶ主観視点でプレーする。
そしてREエンジンと呼ぶ新エンジンを開発し、実写と区別がつかないほどのリアルなグラフィックスを実現した。トレーラーや体験版を見るだけでも、気持ち悪い食物の質感や空中に漂う埃などのディティールに驚かされる。
バイオハザード7の開発は2014年2月にスタートした。そして2015年には『KITCHEN』と題したPlayStation VR用のデモを公開。これはバイオハザードの名前は一切使わず、体験者の反応を見るためのものだった。この反応から、PlayStation VR対応の自信を深めたという。
もちろん、謎解きや戦闘などシリーズ伝統の要素もしっかり盛り込まれているので、安心してほしいとのことだった。
シリーズ20周年を振り返るスペシャル映像
第二部は「バイオハザード20周年&映像コンテンツ」ステージだ。シリーズの多くを手掛けてきた川田将央氏と小林裕幸氏が登壇して、シリーズ20周年を振り返るスペシャル映像が公開された。
1996年に登場した最初の『バイオハザード』から最新作『バイオハザード7 レジデントイービル』まで、『コード:ベロニカ』や『リベレーションズ』シリーズなども含めてシリーズの歴史が一気に分かる内容だった。
こうして20年にもなる歴史を眺めていると、ハードウェアの性能向上とともに新たなチャレンジを続け、演出やシステムなどゲーム内容をどんどん進化させてきたことがよくわかる。シリーズ累計6900万本以上という世界中にファンにいるシリーズに育ったのは、こうした進化を積み重ねてきたからこそなのだろう。
後半は、バイオハザードシリーズのコラボが紹介いくつかされた。注目はまずバンド結成25周年を迎えるL'Arc-en-Cielとのコラボレーション企画『Don't be Afraid -Biohazard × L'Arc-en-Ciel on PlayStation VR-』だ。カプコンがバイオハザードの世界観をミュージックビデオに提供するのは初だという。PlayStation VRをゲーム以外のコンテンツに活用するという試みでもある。
ユニークなのが、『天才バカボン』とコラボした『バカハザ ~少年バカボン × バイオハザード~』だ。これはiOS/Android用のゲームアプリとなる。そして映画のバイオハザードシリーズは最新作「バイオハザード ザ・ファイナル」が12月23日に日本で世界最速公開されるほか、フルCGの長編アニメーション映画『バイオハザード:ヴェンデッタ』が2017年春に公開予定だ。
(文・写真/湯浅英夫=IT・家電ジャーナリスト)