作業品質も向上させる

 修理が速くなっても、作業品質が低下しては意味がない。修理時間を短縮するとともに、出荷後に修理不十分で戻ってくる再入荷数をいかに少なくするかも重要な課題だ。

 作業品質の向上については、まず、個々のスタッフの作業速度とミス発生率を数値化することで問題を明確にして対処していった。

 例えば診断セクションにミスの多いスタッフがいた場合、なぜミスが多いのか問題を探る。その結果、スキルが足りず故障の原因をうまく突き止められなかったとしたら、トレーニングを積み重ねることで診断ミスを減らしていく。

 また、トラブルの原因を特定するフローチャート図を作成。コールセンターと共有することで、埼玉サービスセンターの入荷前にトラブルの要因を明確にできるようにした。この結果、より的確に修理できるようになり、再入荷率は減少した。

 現在、埼玉サービスセンターとコールセンターでは、ユーザーの声や障害情報など多くの情報を共有している。例えば、埼玉サービスセンターで発見したファームウエアの不具合などをコールセンターにいち早く伝えておけば、コールセンターで修理依頼を受けた段階で、トラブルの原因を特定できる。

 修理品質の向上では、クオリティコントロールセクションで徹底した最終検査を実施していることも大きい。「96時間修理を実施しているとはいえ、大切なのは納期よりも品質。最終検査で基準に満たないものは出荷をストップするのが前提」と小沼マネージャーは語る。

 クオリティコントロールセクションではハードやソフトの動作、外観などの35項目をチェックし、ユーザーから申告があった不具合以外にも問題点が見つかれば、再度診断セクションに戻される。

 こうした努力もあり、再入荷率は減少の一途をたどっているという。

クオリティコントロールセクションでは出荷前チェックが徹底して行われる。1つでもクリアできていない項目があった場合、出荷されることはない
クオリティコントロールセクションでは出荷前チェックが徹底して行われる。1つでもクリアできていない項目があった場合、出荷されることはない
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埼玉サービスセンターには、発売された製品に問題がないかなどもチェックする技術グループもある。ここで発見された不具合は社長を含め全社に一斉配信される。問題を早期に発見するシステムが整っている点がマウスコンピューターのすごいところだ
埼玉サービスセンターには、発売された製品に問題がないかなどもチェックする技術グループもある。ここで発見された不具合は社長を含め全社に一斉配信される。問題を早期に発見するシステムが整っている点がマウスコンピューターのすごいところだ
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