2年で550件、社内公募で変わるソニーのものづくり(画像)

シャープは台湾企業が買収、東芝の白物家電は中国企業に譲渡された。かつて世界で活躍した日本の家電メーカーは見る影もない。かつては「革新性」や「先進性」で名を馳せたソニーも、アップルなどの海外企業にお株を奪われた感がある。そのソニーが最近、さまざまな分野で方針の見直しや新規の挑戦を始めている。果たして、かつてのブランドイメージを取り戻せるのか。「ソニー特集」の第1回は、既存の枠に収まらない製品を相次いで発表する新規事業開発プロジェクトに注目した。

 日本の大手家電メーカーの厳しい状況がニュースでも相次いで報道されている昨今。経営再建をはかるべく、これまで拡大してきた事業を縮小または売却し、コアとなる事業に専念する「原点回帰」の動きが出ている。もちろん、それはソニーも例外ではない。2014年のパソコン事業「VAIO」の売却などはそのひとつといえるだろう。

 その一方で、ソニーは既存事業の枠を超えた新しい製品を生み出すことにも力を入れている。2014年4月にスタートした新規事業創出プログラム「Seed Acceleration Program(SAP)」がそれだ。既存の事業部の枠に収まらない新しいアイデアや企画を掘り起こし、製品化、さらには事業化を目指して育成する。担当人数は少ないながら、同社の平井一夫社長兼CEO直轄で進められている。

既に5つの製品が誕生

 2016年4月に3年目へ突入したSAPからは、既に5つの製品が誕生している。1つめは、「電子タグ」と呼ばれるさまざまな機能を持ったブロックを使うことで、専門知識がなくても簡単に電子工作やプログラミングが楽しめる「MESH」。2つめは、電子ペーパーで多彩な柄を好きなときに選べる腕時計「FES Watch」。3つめは、電子ペーパーを採用することで自由なボタンのカスタマイズに対応した学習リモコン「HUIS REMOTE CONTROLLER」。4つめは、腕時計のバンド部分に電子マネーや通知機能、活動量計を組み込んだ、今までにないスマートウォッチ「wena wrist」。そして最後は、5種類の香りを手軽に持ち運べるスティック型のアロマディフューザー「AROMASTIC」。どれも個性的でバリエーションも豊かだが、重要なポイントとなるのは、どの製品もソニーが持つ“既存の事業にはほぼ当てはまらない”という点にある。未踏分野の製品群を生み出し始めたソニーの新しいモノづくりは、どのように進められているのか。

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左上から「MESH」「FES Watch」「HUIS REMOTE CONTROLLER」「wena wrist」「AROMASTIC」