プレゼンは、そこで使うスライドの作成前から始まっていると考えたい(図1)。スライドがきちんとできていないようでは、現場でうまくプレゼンできるはずがない。
“これまでのプレゼン”は、PowerPointでスライドを作成し、プロジェクターに投映して説明していく作業を指すことがほとんどだった(図2)。ところが最近は、様相が変わってきた。プレゼンとは、そもそも情報を人に伝えるための作業だ。そこでPowerPointを使ってスライドをめくっていく紙芝居的な説明が、わかりやすいので受け入れられてきたわけだ。

図2 プロジェクターで投映するプレゼンが、これまでは一般的だと思われてきた
しかし、一方的にスライドをめくって説明していくプレゼンは、ビジネスの場で主流とはいえない。例えば、商談や打ち合わせは、4~5名程度で行われるのが普通だ。そんなときにも、PowerPointのスライドを提示することが多いが、多人数を相手にプロジェクターで説明するプレゼンとは根本的なあり方が違う(図3)。

図3 タブレットの普及で小規模なプレゼンがより実用性を増してきた。今後注目のジャンルだ
一方的に説明するのではなく、相手の意見やニーズを引き出すのが目的になることも多い。つまり、自分がしゃべって説明するだけでなく、相手にも話してもらうことが大切になるのだ。