家庭用ゲームの売れ方が変化

―――ダウンロード版のコンテンツはネットワーク事業ですか、それともCS事業にカウントしていますか。

浅沼氏: CS事業の中に含んでいます。海外のゲーム会社のトレンドでは、この半年ぐらいでデジタル(ダウンロード)割合が、急速に伸びてきました。それでもまだパッケージ販売のほうが多いですけれども。

 現在の日本市場ではダウンロード販売が平均的に10%あるかないか程度のボリュームです。欧米マーケットではダウンロード販売が既に3割を超えています。ゲームの入手経路として、ダウンロードは非常に有効なんですよね。デジタル販売の比率が増えたことで、我々のマーケティングの手法もデジタルへの緻密な対応が始まっています。

――マーケティングがデジタルになるということは、店頭施策からネットやほかの新しい方法を考えなければならなくなってきたということでしょうか。

浅沼氏: そうですね。店頭販売とダウンロード販売の比率が逆転する日が来るかもしれませんが、ここしばらくは店頭の重要性は続くと考えています。主に欧米での店頭施策ですが、あるゲームの追加コンテンツ――例えば新しいマップなどは特定のチェーン店でしか販売しないという手法を使っているメーカーもありますから。

――ゲームの売れ方の変化についてはいかがでしょうか。ロングテール商品も増えてきたようですが。

ゲームビジネスをグローバルで捉えるバンダイナムコ【TGS2016】(画像)
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浅沼氏: 大型タイトルに分類される30万本、40万本を売れるはずのゲームであっても、販売店側はどこまで自信を持って、最初の発注数を積み上げられるか、以前よりも予測が困難になってきました。実際、発売後に動向を見ながら買おうとする消費者は増えている気がします。

 発売日当日に並んででも買おうとする人の気持ちってなんだろうと考えると、「人より早くやりたい」とか「早く先に進みたい」とか、「ここまで進んだと自慢したい」とか、そういう気持ちだと思うんですよね。でも、今の若者の間では「そんなに重要なことじゃない」というふうに価値観が変わっていると思うんですね。今のトレンドにゲーム業界が乗り切れていないのかもしれません。