VRはいまのところ少し懐疑的

――開発本数はある程度絞っているということでしょうか。

守安: 2年前と比べればずいぶん減らしました。要は数じゃないなと思っています。質が伴ってないと仕方がないですね。開発予算の上限を決めてやっていますので、その中で自信のあるゲームを絶対作ってくれ、という注文を出しています。今や、スマホゲームの開発は1本1億円を超えて、場合によっては3億~5億円という予算感のものもあります。

 スマホゲームはローンチした後、コンテンツの物量がないと、ユーザーにとって物足りないゲームになってしまいます。だから、初期段階でコンテンツをふんだんに作っておこうとすると、開発費は高騰しがちなわけです。

――VRのようなウエアラブルデバイスは、ゲームのプラットフォームとして注目をされていますか。

守安: そうですね。ゲームの歴史はまずアーケード(業務用)ゲームがあって、次に家庭用ゲーム機、そしてPC、スマートデバイスへとプラットフォームの規模が広がって進化してきました。新しいゲームプラットフォームはその都度ユーザーを獲得し、市場規模が大きくなる方向で進んできました。

 そういう一連の動きの中で、VRやウエアラブルという市場を俯瞰して見ると、ある程度のマーケットは存在すると思います。しかし、その規模はというと、少し疑問が残りますね。スマートフォンなどのスマートデバイスは世界中の何十億という人が持つ必需品になりました。それがさらに変化して、メガネやコンタクトレンズ型などのウエアラブルデバイスになって、電話をしたり、コミュニケーションしたり、という将来像は、一部の人たちのツールになっているのか、それとも全員がその世界に移り変わっているのか――。

 個人的には、今のスマートデバイスを超える規模で、VRやウエアラブル機器が利用されることには懐疑的な見方をしています。携帯電話(フィーチャフォン)からスマホにマーケットが移ったときは、フィーチャフォンのゲーム市場はゼロになるかもしれないという強烈な勢いで変化しました。その時の感覚からすると、VRやウエアラブルへの変化はそれほどでもない、というのが現在のDeNAでの考え方です。ここをどう見るかで、それぞれのゲーム会社の戦略が変わってくるんだろうな、と思いますね。

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