スマホゲームのサーバー運用機能に特化して任天堂と協業する

――任天堂と協業で5本くらいコンテンツを作るという話がありますが。

守安: 任天堂とは2017年3月末までに、Miitomoを含めて5本程度のスマホ向けアプリを展開するということで進めています。その中でも、DeNAはいわゆるサーバー側のシステム開発がメインです。家庭用ゲーム機のタイトルはスタンドアローンで動くものが多いのですが、ネットワーク型のゲームタイトルに変化してきた場合、サーバーとの連携を新たに考えなければならない部分があります。

 それから、よく言われていることですが、ネットワーク型のゲームはユーザーの反応をネットワーク越しで分析しながら、常に改良・アップデートを加えていくという開発・運用体制が重要になってきます。そういうネットワークのサーバー側の運営業務といったDeNAの得意なところで協業していきましょうというのが、任天堂との合意になっています。

――任天堂との協業のために、新しく開発・増設していく設備などはあるのでしょうか。

守安: 使用するサーバー自体の価格はそれほど高いものではないので、必要に応じて増設はできる環境にあります。ただし、ネットワーク型のゲームを運用した経験がないと難しいのは、データのトラフィックに合わせて、サーバーの負荷をうまく分散させるための仕組みを構築する部分だと思います。

 普通にシステムを組んでしまうと、「あるデータ量を超えたらデータベース部分がボトルネックになる」とか、「システムのアーキテクチャ(構造)を変更しないと、トラフィックに合わせて拡張できない」といったトラブルが容易に起きることがあります。我々は、いろいろな事業やサービスで経験してきているので、どのようにシステムを構築するのか、必要に合わせた対応策などのノウハウがあります。

 具体的には一番基礎的なところで、トラフィックに合わせて扱えるデータ量のスケールを柔軟に拡大させるノウハウですね。トラフィックが急激に変化したときに、インフラを拡張させることで、ソフトウエア自体(ゲーム本体など)に手を入れなくてもサービスを継続させるということは、経験がないと結構難しいんですよ。

DeNAはアプリ、海外、任天堂協業で収益アップを狙う【TGS2016】(画像)
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 理論上はできると思っていても、想定外のところでボトルネックが発生するもので、やはり大規模なサービスを運営していないと対応は難しいと思います。ただ、これからは、ディープラーニングなどの新しい技術でビッグデータを動かすことになってきた場合、サーバーのCPUパワーが必要になるとみています。その時にはシステム性能を引き出すための仕組みが別に必要で、コスト構造は現在のシステムから変化するだろうと予測しています。