海外事業の黒字化と任天堂との新事業で転換

――スマホゲーム市場の状況についてどのように考えていますか。

守安: スマホゲーム自体に大きな違いがなくなってきていると考えています。ゲームに違いを見いだせないと、慣れ親しんでいるゲームから離れるユーザーは少なくなります。誰だって、自分が長期間楽しんできたゲームの中の資産を捨てるのは嫌じゃないですか。だから、よほどの違いがなければ、他社のゲームへ大挙して乗り換えるケースはまれではないかと思います。

 逆に、そういうムーブメントを起こそうとするには、開発費も宣伝費も相当かかってくるということです。資金力が必要になるということは、ますます新規参入が困難になります。そういう意味で、家庭用ゲーム市場が歩いてきた歴史に近いものがあるのではないかと考えています。

――その状況で、DeNAとしては何をするつもりでしょうか。

守安: DeNAの場合、国内のゲーム事業では手堅いブラウザーゲームというマーケットがあります。ただ、成長するマーケットではないと思っていますので、ネイティブアプリゲームでもヒット作品を作って、利益水準を維持していくことが、戦略の基礎になると思います。

 加えて、プラス要因をほかの事業で作っていくことが求められています。例えば、まだ赤字事業なのですが、海外事業が挙げられます。苦戦しているものの、赤字幅を縮めて収支をゼロにするか、プラスにできれば、ゲーム事業全体としてプラス要因になります。

DeNAはアプリ、海外、任天堂協業で収益アップを狙う【TGS2016】(画像)
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 もう一つプラス要因があります。任天堂との協業です。任天堂は、スマホ市場に最後に登場する大物プレーヤーで、世界中が待ち望んでいます。第1弾コンテンツとして「Miitomo」(iOS版、Android版)を2016年3月17日にリリースしました。故・岩田聡氏(任天堂前代表取締役社長)が考えられたビジョンがありまして、それを両社で進めていきましょうという動きについては、大きな変更なく進んでいます。