安心して遊べるゲームを求めるユーザー

――昨年のインタビューでは、ユーザーの“熱量”がすごくて、想定以上のペースでゲームを消費し、次々別のゲームへと移っていく。だから、最初の段階で十分遊んでもらえるだけのコンテンツ量を用意しておく必要があるということでしたが、そうした状況に変化はありましたか。

森先氏: どんどん遊んで、新しいゲームをたくさんやろうといった状況はそれほど変わっていません。ただ2017年になって顕著に変わったのは、いわゆる“ゲーマー”という熱心な方々だけでなく、レイトマジョリティーと呼べるような一般の方々もスマホゲームを楽しむようになったことです。

 その結果、「IPモノ」といった有名なキャラクターを使用したゲームがランキングを席巻していますよね。つまり、安心して遊べるゲーム、自分の愛着心をくすぐるゲームを求めるお客さまが増えたという印象を強く持っています。コロプラが『白猫プロジェクト』のようなオリジナルタイトルだけでなく、『ディズニー ツムツムランド』のようなIPモノに力を入れ始めた背景には、こうしたユーザーさまの状況があります。

 元々コロプラはオリジナルタイトル寄りの会社ですから、その良さは生かしていきたい。さらに、ビジネスを考えればその上積みとして、他社のIPをお借りしてゲームを作れる力もないと、今の業界はなかなか生き抜いていけません。すでに熱烈なファンが存在している人気の高いIPや、一般の認知度が高いIPを使ったゲームなら遊んでみようと思ってもらえる方々に訴求できるメリットがありますからね。オリジナルと他社IPタイトルの両方を出していこうという方向が、2017年により強くなりました。

――実際IPモノに本腰を入れられて、どのような感想を持たれていますか。

森先氏: 『ディズニー ツムツムランド』は、ディズニーというものすごい知名度のIPですから、リリースしてすぐにダウンロードしてもらえる数は相当多かったですね。もし、今、『白猫プロジェクト』を出しても、これほどたくさんの方々に遊んでいただくのは難しかったかもしれません。そういう意味では『白猫プロジェクト』はいいタイミングでリリースできたし、時代にうまく合っていたのでしょう。

『白猫プロジェクト』 (C)2014-2018 COLOPL, Inc.
『白猫プロジェクト』 (C)2014-2018 COLOPL, Inc.
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 逆に、現在は新規IPで参入することが、以前に比べて簡単ではなくなっています。問い合わせの内容を聞いていても、これまでのコロプラのユーザーの方たちと違ってよりライトな方々が多いなという印象があって、そうした人たちにも分かりやすく伝えなければいけないんだ……とか結構勉強になりました。

 また、「ファンの気持ち」というのを理解するのにもIPモノは役立ちましたね。彼らの期待に応えられるような表現や内容のゲームを提供する必要がありますから、そのIPを詳しく理解して“勘所”を外さないよう気をつけなくてはなりません。そこを分かっていないと、ファンの方にはすぐバレますから。さらにIPホルダーの方々は独自のしっかりした監修方法を確立されており、IPの育成に対する姿勢は非常に勉強になります。

 ただ自社オリジナルタイトルを大事にする姿勢は以前も今も変わっていません。他社IPを活用したゲームづくりとの両輪で、今後もユーザーさまに喜んでいただけるゲームを数多く届けていきたいです。