PCですそ野を広げ、プロジェクト・スコーピオでコアユーザーに応える

――数年前は、スマートフォンの機能が急速に進化し、家庭用ゲーム機が廃れていくのではないかと言われていました。今は逆にSIEのPlayStation 4(PS4)や任天堂のNintendo Switchといったゲーム機が好調です。マイクロソフトとしては、Xboxをどういう位置づけで開発しているのでしょうか?

高橋氏: 私が思うXboxのポジショニングは、年末に新しく投入する最上位モデル、プロジェクト・スコーピオのように、4Kの高精細な映像やMRとの連携など、コアゲーマーが150%楽しめるゲーム機です。

 昨今、スマートフォンで楽しむカジュアル・ゲーミングが大きな流れとしてあるものの、我々としては、コアゲームをもう少し身近にして、ゲームをする時間をもっと増やしていくことができるんじゃないかと考えています。ゲームプレー時間をもっと増やすために、ゲーム機とWindows PC上で同じゲームを遊べるクロスデバイス環境を確立して、より多くのユーザーに触ってもらえるようにします。ゲームの楽しさを幅広くお伝えしつつ、同時に最上位のプロジェクト・スコーピオを投入することで、コアゲーマーへの要望にも応えていきます。

昨年のE3で初めて明らかになったマイクロソフトの次期家庭用ゲーム機「プロジェクト・スコーピオ」。家庭用ゲーム機として最上位のスペックとなり、今年のホリデーシーズンに発売予定。
昨年のE3で初めて明らかになったマイクロソフトの次期家庭用ゲーム機「プロジェクト・スコーピオ」。家庭用ゲーム機として最上位のスペックとなり、今年のホリデーシーズンに発売予定。
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――プラットフォームをWindows 10に共通化したことで、PCでもXboxと同様の体験ができるようになってきました。PCはハイエンドからローエンドまで広く製品がある中で、ゲーム専用機としてのXboxとの違いが不明確になっている気がします。今後、Xboxはどんな発展を遂げていくのでしょうか?

高橋氏: PCはゲームだけではなくて、いろいろな用途に使うものです。ですから、プロジェクト・スコーピオのようなゲーム専用機は、やはり最上位のゲーム体験を提供していくハードウエアであり続けるんだと思います。

――2016年11月に出たXbox One Sは年末商戦でも品薄の状況が続きました。

高橋氏: おっしゃる通り、当初予定していた台数の倍以上の需要があって、発売直後は市場で足りなくなってしまいました。ここは大きく反省している点です。現在は少し供給量を増やせたので、ようやく落ち着いてきたという状況です。

 ただ、予想以上の売れ行きではありますが、当初の見込みではUltra HD Blu-Rayが再生できる機器という側面で、AVの需要をもっと喚起できるかなと思っていました。しかし、購入されたお客様の多くはゲームユーザーでした。Ultra HD Blu-Ray再生機器としての訴求が足りず、AV機器購買層への認知がまだまだ進んでいないと考えています。最近は量販店などで4Kテレビと連携した展示をしたり、アマゾンさんとさまざまなテレビと組み合わせたプロモーションを始めたりしているところです。

――Xbox One Sのヒットから得た手応えはありましたか?

高橋氏: 学んだことは、日本市場にはXbox Oneのファンが根強くいらっしゃるということ。日本市場向けのゲームタイトルやコンテンツの開発に力を入れ、スピード感を持って製品ラインアップの拡充をしていかないといけないということを痛感しました。

 もう1つ学んだのは、新しい顧客を獲得するということは、それほど簡単ではなく、Xbox One Sの価値をじっくりと時間をかけて、しっかりと訴求していく戦略が大事だということですね。