ゲーセン向けのVR装置を発売

――さて、話はちょっと変わります。最近のゲーム業界での注目キーワードとしてはVR(virtual reality)があります。コーエーテクモウェーブではアミューズメント施設向けのVRきょう体「VR センス」をこの夏、リリースしますね(関連記事:置くだけで設置簡単 コーエーがゲーセン向けVR装置)。

アミューズメント施設向けのVRきょう体「VR センス」
アミューズメント施設向けのVRきょう体「VR センス」
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鯉沼氏: この「VR センス」はアミューズメント施設などでVRゲームの体験ができるきょう体です。きょう体の中にイスがあり、そこにプレーヤーが座ってPS VRを装着して遊ぶことができます。

 このきょう体は単なる箱ではありません。数々の演出装置も搭載しています。ゲームを遊ぶ人が座るシート自体が動く機能や、匂いを出す「香り機能」、風が吹いてくる「風機能」、その場の気温を再現する「温冷機能」、雨や湿気などを感じることができる「ミスト機能」などで五感を刺激します。それにあわせていくつかのゲームも発表しました。

VRホラーの『SENSE ~だるまさんがころんだ~』(仮)<br>(C)コーエーテクモウェーブ All rights reserved.
VRホラーの『SENSE ~だるまさんがころんだ~』(仮)
(C)コーエーテクモウェーブ All rights reserved.
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VRジョッキーゲーム『ジーワンジョッキーSENSE』(仮)<br>(C)コーエーテクモウェーブ All rights reserved.
VRジョッキーゲーム『ジーワンジョッキーSENSE』(仮)
(C)コーエーテクモウェーブ All rights reserved.
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鯉沼氏: この過去5年間を振り返ると、VRの進化はとてつもなく速く、われわれが想像していた以上に進化したと思います。このスピードで進むとすれば、今後5年間にわれわれが想像できないものが出てくるでしょう。AR(拡張現実)やMR(複合現実)の分野でもゲームに利用できそうなものが出てきそうです。

 ただし、ゲーム会社としては単に先端技術を追い求めるだけではなく、実用的な技術を使い、「ゲームとしての面白さ」をどう演出するかという視点を忘れずに挑みたいです。テクノロジーでの差別化というより、演出の勝負だと思っています。

AIでゲームは飛躍する

――もう1つのキーワードに「AI」があります。

鯉沼氏: AIは当社のゲームに利用できる部分が多いと思っています。対戦ゲーム、シミュレーションゲームではプレーヤーはコンピューターと戦っているわけですから。

 ただ、今のプログラムでは、どうしても反応がパターン化されている部分が出てきます。「こう攻めれば、コンピューターはこう反応する」とクセがあるんです。そこで決まったパターンを使った攻略法が出てくるわけです。

 一方、人間対人間のオンラインゲームだと、相手のパターンがなかなか読めないですよね。人間は毎回毎回反応が違うからこそ面白い。オンラインで見知らぬ人と対戦するのが面白いのは、ワンパターンの反応じゃないからです。コンピューターよりも人間の方がアタマがいいんです。

 ところが、囲碁とか将棋、ポーカーなど限られたルールの中ではAIを利用することでコンピューターが強くなってきましたよね。このように限られた場面でAIを使えば、コンピューターでも人間以上の対応ができます。

 例えば、『信長の野望』や『三國志』だったら交渉の場面だけにAIを活用するとしたらどうか。それは全く新しいゲームになります。ゲームをより面白くするために、先端技術が使えるかどうかという視点では日々研究しています。

『信長の野望・創造 with パワーアップキット』<br>(C)2013-2017コーエーテクモゲームス All rights reserved.
『信長の野望・創造 with パワーアップキット』
(C)2013-2017コーエーテクモゲームス All rights reserved.
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