「一緒にゲームを作る」姿勢で中国市場開拓へ

――海外市場はいかがですか。

鯉沼氏: アジアや南米もそうですが、経済が発展すると娯楽の選択肢として「ゲーム」を選んでもらえるようになります。家庭用ゲーム機メーカーが積極的に展開されているエリアに、後を追う形でタイトルを出せばまだまだ伸びしろがある、というのが正直なところです。

 スマホゲームアプリについては、PC上でオンラインゲームを遊んでいた地域は親和性が高いと思っています。オンラインでIDを管理できるタイプのゲームなら、比較的堅実なゲームビジネスができますから。今現在は中国市場のスマホゲームアプリが非常に大きくなっているので、中国のゲーム会社とタッグを組んで、どのように攻略するか戦略を練っている状況です。

――具体的に中国ビジネスの変化はありますか。

鯉沼氏: 当初は中国や台湾、アジア地域で、アプリを運営する権利だけをお渡しするスキームでビジネスをしていました。しかし最近調子の良い『真・三國無双 斬』や『三國志2017』などでは、IP(ゲームやキャラクターなどの知的財産)そのものを提供し、アプリ開発から運営まで一貫して現地の会社にお願いして、我々は監修でロイヤルティーをいただくビジネスに切り替えました。

 これから先は「IPも貸すけれど、ゲームも一緒に作りましょう」というやり方で、より深い関係を構築していかないと中国市場での成長はないと感じています。リスクを互いに背負い、ゲームを一緒に制作するという姿勢が求められていると思います。

――家庭用ゲーム向けでも2018年は動きが活発になっています。

鯉沼氏: そうですね。家庭用ゲームタイトルで海外市場に向けて、2018年2月8日に発売した『真・三國無双8』は、日本とアジア圏でも同時に発売し、北米や欧州でも3月にリリースします。また、『進撃の巨人2』は日本、アジア、欧州、北米の全エリアで、3月15日に世界同時期発売をします。

 今までは日本市場でシェアを取る商売でしたが、さらなる成長を求めて海外に出る必要が出てきました。今後もこの流れは止まらないと思っています。1つの家庭用ゲームソフトを企画する際の基本スタンスとして、日本単独ではなく、日本もアジア圏と捉えて売る。あるいは、別の製品では欧米・アジアの世界全体で売る、というサイズ感で考えています。また、スマホアプリもアジア向けでビジネスするのか、グローバルでリリースするのか――。そういう選択をする時代になったのですね。

業績堅調のコーエーテクモ 今後の成長は海外進出が鍵(画像)
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