「パワプロ」などでVRに対応

――eスポーツ以外にゲーム業界で注目しているトレンドや技術はありますか?

早川氏: VR/ARは、商品化に向けていくつかのタイトルを進めています。Cygamesさんと共同開発しているハイスピードロボットアクションゲーム『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS:M∀RS』や4月26日発売予定の『実況パワフルプロ野球2018』もVR対応しています。

 とにかく新技術から新たに面白いものが生まれるということは、コナミグループ45年の歴史の中で何度も経験してきました。新しい技術が登場すれば、技術開発の部署がまずベースをつくって、面白いものが作れるかもしれないとなれば、企画がどんどん生まれていきます。この部分は重要視しており、技術開発や研究をするチームを増強し、制作チームとの連携を日々行っています。

 そのため特定の技術に注目しているというわけではなく、新しい技術はすべて研究して、企画をどのように形にするかを考えるなかで、新しいIPを生み出していこうと進めています。

 例えば、VRについていえば、将来VR市場がこれくらいの規模になりそうだと予測しながらゲームの開発しているわけではなくて、『ラブプラス EVERY』のように、スマートフォンのVRでそれ専用の面白い遊びが考えられて、それがお客様に受け入れられるだろうと思えば当然やりますし、そういう面白いものが出ない、あるいはお客様に受け入れられそうにないとなればやりません。

『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS』 (C)Konami Digital Entertainment
『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS』 (C)Konami Digital Entertainment
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『実況パワフルプロ野球2018』 (C)Konami Digital Entertainment
『実況パワフルプロ野球2018』 (C)Konami Digital Entertainment
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――ARの市場も以前は見込みがないと言われていた時期がありましたが、『Pokemon GO』が出たらいきなり注目ジャンルになりました。

早川氏: お客様に受け入れられる面白いコンテンツが登場すると、そこが市場をつくっていくんですよね。

――海外マーケットについては、今、どんなバランスで展開していますか?

早川氏: もともと家庭用ゲームを含めて、市場規模の大きい日本、北米、欧州を中心にやってきました。欧米には現地法人もありますし、今後も、引き続きこの地域は注力をしていきます。

 また、やり切れていない部分では、東南アジア、南米、中東をはじめとする地域での展開を強化していきたいという気持ちもあります。

 中国は法律やビジネス慣習の違いといった課題もあり、基本的には現地のパートナーと組んでいく方針です。今、いくつか取り組みを進めているところです。

――最近の日本のアプリストアのランキングを見ると、中国のタイトルが上位に入ってくるなど台頭が著しいですが、競争相手として存在感は大きくなっていますか?

早川氏: 中国に限らず、欧米も含めて、現地のメーカーが日本で容易にコンテンツを供給できるようになりました。その中で、家庭用ゲームを含め、モバイルゲームやPCゲームでも非常に勢いがあるという印象です。ゲーム作りだけでなく、運営力というものも非常に高いと感じています。

 ただ、我々は日本にいるわけですから、日本での制作や運営には自信があります。日本人ならではのきめ細かいサービスという点を強みにしていきたいです。

――プロモーションについていえば、中国の企業は資金力があるだけに、スケール感は大きいですよね。

早川氏: 確かにそうです。昨年、中国のテンセントさんと組んで、アクションシューティングゲーム『魂斗羅:帰来(コントラキライ)』を中国のスマートフォン向けにリリースしたんです。そのプロモーションでは、お菓子のパッケージにキャラクターを載せるとか、北京市内の地下鉄駅の通路に全面広告を展開するなどしていました。

『魂斗羅:帰来』 (C)TENCENT (C)KONAMI
『魂斗羅:帰来』 (C)TENCENT (C)KONAMI
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北京市内の地下鉄駅の通路で行われた全面広告の様子 (C)TENCENT  (C)KONAMI
北京市内の地下鉄駅の通路で行われた全面広告の様子 (C)TENCENT (C)KONAMI
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