劇場版「モンスト」では映画館のあり方を変える

――2月には、大人向けの「MONST NIGHT」の開催を発表するなど、新たなリアルイベントも打ち出しています。今後のイベントの方向性を教えて下さい。

木村氏: 僕も、XFLAG スタジオのみんなもゲームが好きだけれど、コンピューターゲームは何十年も歴史のある、古い伝統的なコンテンツになってしまっている。だからこそゲームと定義してしまうと、顧客からの期待値も限定されてしまうと思うんです。

 なので新しいエンターテインメントと言い換えることで、今まで、ともするとゲームをプレーしてこなかった人達が、新しいものと解釈して入ってくる可能性があるんじゃないかということで、ゲームらしすぎないことに力を入れています。MONST NIGHTではお酒も出しますが、スポーツバーがスポーツ観戦という目的がありながらも、とにかく楽しく集まって飲んだり遊んだりできるサービス空間になっているように、新しい価値観を提供するのが目的です。そうしたニーズが発掘できれば、ゲームバーのようなビジネスを展開する可能性もあるかもしれません。

――もう1つ、昨年力を入れた取り組みとして劇場版のモンストを挙げていますが、こちらはいつごろから考えていたのでしょう?

木村氏: 構想し始めたのは1年半前くらいでしょうか。シンプルに「映画になったら驚くだろうな」と思ったのが制作のきっかけですね。多分アニメ映画としては、前代未聞のスピードで作ったと思います。

 いま日本のアニメは元気で、コンテンツのパワーで映画館に多くの人が足を運んでいますが、われわれは映画館の新たな使い方を考えたかった。映画を見るだけでなく、新しい価値を見つけ出してもらいたいという思いで、劇場版の仕掛けを進めていきましたね。

劇場版『モンスターストライク THE MOVIE』
劇場版『モンスターストライク THE MOVIE』
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――実際、どのような仕掛けをしたのでしょう?

木村氏: 300館以上の映画館で公開しましたが、映画公開に合わせてGPSを活用したガチャやクエストを展開しました。これによって、映画をコンテンツとして鑑賞するだけでなく、それをきっかけにみんなで集まって遊ぶという新しい価値も提案できたと思っています。

 前売り券を買うとおもちゃがもらえるように、チケットを買うとインセンティブがもらえるというマーケティング手法は従来から多く展開されてきました。われわれはそれをフリーミアムモデルで実現したともいえます。新しいビジネス手法を開拓することで、遊びをプロデュースするためのモデル作りができればいいなと考えています。

ミクシィが作るのはゲームじゃない バーベキュー空間だ(画像)
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ミクシィが作るのはゲームじゃない バーベキュー空間だ(画像)
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モンストは、劇場版公開と連動してガチャやクエストを展開