サウナをジム代わりに使ってほしい

 北欧式サウナを作ったきっかけは「内装を依頼した建築家の長坂常氏の発案」と、同社の油井啓祐ファウンダーは説明する。これまでナインアワーズは衛生上の懸念から水を循環して使う温浴施設は作らず、カプセルユニットとシャワーに特化していた。だが、フィンランド出張でロウリュを体験した長坂氏の意見を参考に、「これまでの日本にあったような水風呂とセットのサウナではなく、ロウリュとウォームピラーという新しいサウナをドシーの特徴にしたいと考えた」(油井ファウンダー)。

ナインアワーズの油井啓祐ファウンダー
ナインアワーズの油井啓祐ファウンダー
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 日本では近年、若い世代を中心にサウナがブームになっており、サウナに関する本も出版されている。だが、そうしたブームの影響は受けていないと油井ファウンダー。「フィンランドでは単純にリフレッシュ目的で気軽に使う人が多い。日本人にもジムに通うように気軽に使ってもらいたい」と話す。

 同社によると恵比寿駅周辺にはIT企業が多く、カプセルホテルを仮眠目的で使っていた人も多いという。出張やレジャーなどの宿泊客だけでなく、仮眠もしくはサウナのみ、またはその両方というように、さまざまな使い方が期待できると油井ファウンダーは意気込む。来春には、ドシー恵比寿と同じく廃業したカプセルホテルを改装した「ドシー五反田」のオープンも予定しているほか、都内での出店計画も進めているという。

 ここ数年、立って歩ける広さが人気の「ファーストキャビン」や漫画喫茶の機能を付けた「コミカプ」など、個性的なカプセルホテルが増えている。カプセルホテルも清潔感やデザイン性だけでなく、なんらかの付加価値がないと生き残れない時代なのかもしれない。

(文/樋口可奈子)