“渋谷のHMV”が復活!

 この施設の目玉となるのが、5階から7階の3フロアを占める「HMV&BOOKS TOKYO」。「ローソンエンターメディアが、HMVジャパンの経営を引き継いだのは2010年。その時にはすでに、渋谷のHMV旗艦店は撤退していた。いつかまた、渋谷にHMVを戻したいと思う一方、『次に出すならCD専門ではなく新しい形にしたい』という思いもあった」(ローソンHMVエンタテイメントの坂本健社長)。同社がイメージしていた“日々編集され、つねに発見がある店”という構想が渋谷モディのストアコンセプトと一致し、3フロアを借りることで、HMV旗艦店を渋谷に復活させるという念願をかなえることができたという。

 特に面白いと感じたのは、その独特の分類法。5階は「世界の食と旅」(世界中の食と旅にまつわる本や雑貨)、6階は「生きるヒント」(仕事や恋愛、家庭、健康などにまつわる「生きるヒント」が見つかる本)、7階は「TOKYOカルチャー」(アニメやコミックなど最前線の日本のカルチャー)など各フロアごとにコンセプトが設定され、それに沿った本やCD、雑貨が配置されている。

 その中の分類もさらに変わっていて、例えば食関係の本なら「元気を作る」「美しく見せる」「ほっと一息」「味の決め手」「使いこなす」などの実践的・実感的なテーマで分類されている。さらにその本に関連した食品や雑貨、CD、DVDも近くに置いてある。例えば「野田琺瑯(ほうろう)」の本の近くには実物が置いてあり、ソースやたれの本の近くには調味料が置いてある、という具合。「数多くの出合いを作りたい」というポリシーに基づいた展示だそうだが、本がなかなか売れないといわれるなか、「書籍を単一で販売するのではなく、さまざまな商材で複合的なアプローチをしていく」(同社常務執行役員でHMV&BOOKS事業本部長 の盛谷尚也氏)という。

 また各フロアには50~200人収容できるイベントスペースがあり、今後、さまざまなイベントが年間1000本近くも予定されているという。「CDも本も業界全体が苦戦しているが、HMVの既存店全館を見ると、イベント体験型の店舗はある程度、認知されているようだ。大型書店だからできるイベントを通して、さまざまなジャンルの書籍との出合いを作っていきたい」(盛谷氏)という。

「HMV&BOOKS TOKYO」。独自の視点で分類された書籍が24~25万タイトル、CD5万タイトル、雑貨4~5万種類、計約35万アイテムを販売している
「HMV&BOOKS TOKYO」。独自の視点で分類された書籍が24~25万タイトル、CD5万タイトル、雑貨4~5万種類、計約35万アイテムを販売している
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書籍のほかにCD・DVD・関連する雑貨などが複合的にレイアウトされている。「お客様起点の品ぞろえ、ジャンルにとらわれない棚作りを目指している」(ローソンHMVエンタテイメント)とのこと
書籍のほかにCD・DVD・関連する雑貨などが複合的にレイアウトされている。「お客様起点の品ぞろえ、ジャンルにとらわれない棚作りを目指している」(ローソンHMVエンタテイメント)とのこと
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食関係の本なら「元気を作る」「美しく見せる」「ほっと一息」「味の決め手」「使いこなす」などのテーマで分類され、関連する雑貨も展示されている
食関係の本なら「元気を作る」「美しく見せる」「ほっと一息」「味の決め手」「使いこなす」などのテーマで分類され、関連する雑貨も展示されている
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「原点であるチケット予約はネットが主体ではあるが、こうしたリアルな店舗、感じながら出合うという場所も大事に、これからも展開していきたい」と語るローソンHMVエンタテイメントの坂本健社長
「原点であるチケット予約はネットが主体ではあるが、こうしたリアルな店舗、感じながら出合うという場所も大事に、これからも展開していきたい」と語るローソンHMVエンタテイメントの坂本健社長
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