ボーリングのレーンの廃材でテーブルを手作り!?

 なぜこうした手の込んだメニューを手ごろな価格で提供できるのだろうか。

 シェイク シャックのランディ・ガルッティCEOによると、理由のひとつが「多くの客が来るので、原材料費の比率が高めでも価格を抑えられる」ということ。また店舗づくりをする際、安い廃材をリサイクルし、スタッフが手作りしたりして、安くあげているそうだ。

 東京店でも同じ雰囲気を出すために、テーブルの一部はブルックリンのボーリング場が解体されたときに出たレーンの廃材を使用。壁や床の一部は、米国で雪除けの柵として使われていた廃材を使用している。キッチン、照明もエネルギー効率を考えた設備を採用しているとのこと。

 一般的なハンバーガーショップよりも高品質な商品をそろえているのは、そもそもこの店の成り立ちが深く関わっている。同店の創業者のダニー・マイヤー氏と現CEOのランディ・ガルッティはもともと、“ファインダイニング”と呼ばれる高級志向のレストランをいくつも経営している人物。ハンバーガー店なのにブルックリンのブリュワリー(ビール醸造所)とコラボした生ビールや、ワインを販売している理由も、ゆっくりとくつろいで食事をする場所であるファインダイニングの流れをくんでいるとわかると、納得だ。

 米国の一号店は、じつは社会貢献活動の一環として誕生した。11年前、荒廃して人が寄り付かなくなっていたマディソン・スクエア・パークに、コミュニティを再生するために出店した小さなホットドッグカートがスタートだったという。こうした成り立ちから、メニューと同じくらい、人々が集まり親密なコミュニティが形成される雰囲気を重視しているとのこと。「一号店がそうだったように、東京店も人々が気軽に集まり、楽しめる場所にしていきたい」(ランディ・ガルッティ氏)という。

 同社は「Stand For Something Good」という企業ミッションを提唱しており、「高品質な食材を使うこと」「環境に最大限配慮した店舗デザインを採用すること」「地域社会への投資と貢献」などさまざまな活動を行っている。例えば「ウォーク イン ザ パーク」の売り上げの5%は、子供たちが安心・安全に放課後をすごせる活動を行っている「放課後NPOアフタースクール」に寄付されるそうだ。こうした企業姿勢もまた、ブランドへの信頼感を高め、人気の要因となっているのではないだろうか。

内装は無骨さとユーズド感を演出したインダストリアル(工業的)な雰囲気
内装は無骨さとユーズド感を演出したインダストリアル(工業的)な雰囲気
[画像のクリックで拡大表示]
ハンドメイドのテーブルには、ボーリングレーンの廃材が再利用されている
ハンドメイドのテーブルには、ボーリングレーンの廃材が再利用されている
[画像のクリックで拡大表示]
壁や床の一部は、雪除け用のフェンスの廃材を使用
壁や床の一部は、雪除け用のフェンスの廃材を使用
[画像のクリックで拡大表示]
ブルックリンブリューワリーがブレンドした生ビール「シャックマイスターエール」(830円)
ブルックリンブリューワリーがブレンドした生ビール「シャックマイスターエール」(830円)
[画像のクリックで拡大表示]
カリフォルニア・ナパバレーのワイナリー「フロッグスリープ」がボトリングしたワイン「シャックレッド・ホワイト」(1250円)
カリフォルニア・ナパバレーのワイナリー「フロッグスリープ」がボトリングしたワイン「シャックレッド・ホワイト」(1250円)
[画像のクリックで拡大表示]
CEOのランディ・ガルッティ氏(右)と、メニュー開発担当のマーク・ロザッティ氏
CEOのランディ・ガルッティ氏(右)と、メニュー開発担当のマーク・ロザッティ氏
[画像のクリックで拡大表示]
【体験レポ】“ハンバーガー界のスタバ”「シェイク シャック」日本初上陸(画像)
[画像のクリックで拡大表示]
【体験レポ】“ハンバーガー界のスタバ”「シェイク シャック」日本初上陸(画像)
[画像のクリックで拡大表示]
Tシャツ、ボールペンなどのオリジナルグッズも販売

(文/桑原恵美子)