職人の街・上野のカラーを出したテナント

 ものづくり文化の息づく上野には、世界に誇る日本ブランドが多数ある。革製のバッグなどを扱うブランド「マザーハウス」は、「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念の下、バングラデシュの自社工場で作るバッグを始め、ネパールでストール、スリランカやインドネシアでのアクセサリーを生産、展開している。

「マザーハウス」(3階)。2006年に台東区に設立し、国内25店舗、台湾6店舗、香港1店舗を展開。館の顧客層に合わせて女性向けの商品を充実させ、華やかな店作りをしているという
「マザーハウス」(3階)。2006年に台東区に設立し、国内25店舗、台湾6店舗、香港1店舗を展開。館の顧客層に合わせて女性向けの商品を充実させ、華やかな店作りをしているという
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 また、創業者が上野で修行したという「吉田カバン」の専門店「KURA CHIKA by PORTER(クラチカ バイ ポーター)」、アメ横で創業し、現在は全国に出店する帽子専門店「「CA4LA(カシラ)」など、上野からスタートし、職人の技に新しいセンスを吹き込むことで全国展開しているブランドも多いことを改めて知った。

老舗メーカー「吉田カバン」の専門店「KURA CHIKA by PORTER」(2階)では、クラチカオリジナルの新シリーズ「PORTER THINGS」を先行発売
老舗メーカー「吉田カバン」の専門店「KURA CHIKA by PORTER」(2階)では、クラチカオリジナルの新シリーズ「PORTER THINGS」を先行発売
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「CA4LA」(1階)。上野のアメ横から始めて全国規模のブランドに成長したCA4LAが、創業の地・上野に再出店。天井が高く、開放的な雰囲気と高級感を感じさせる空間
「CA4LA」(1階)。上野のアメ横から始めて全国規模のブランドに成長したCA4LAが、創業の地・上野に再出店。天井が高く、開放的な雰囲気と高級感を感じさせる空間
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 一巡して感じたのは、「脱・パルコ戦略」。既存のパルコは都心の繁華街にあり、トレンド重視で、エリアのカラーは希薄だった。だが同館では上野カラーをあえて前面に出し、ポリシーやストーリーを感じさせるブランドを集めることで、パルコ既存店よりも幅広い層の顧客をつかむ戦略なのだろう。レストランも全体シェアの約2割と最近の商業施設としては少なめだが、意欲的な店が多いと感じた。また、上野というだけあって、いたるところにパンダグッズも。どこにあるのか探すのも一興だろう。

雑貨店「スミス」は数量限定でパンダのイラスト入り文具を販売
雑貨店「スミス」は数量限定でパンダのイラスト入り文具を販売
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手ぬぐいや和小物を扱う「濱文様(はまもんよう)」にはパンダ手ぬぐいがずらり
手ぬぐいや和小物を扱う「濱文様(はまもんよう)」にはパンダ手ぬぐいがずらり
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同施設の地下1階は、隣接する松坂屋上野店本館地下1階とつながる「松坂屋上野店」。上野が好きな女性のコミュニティサイト「上野が、すき。」と連携したリアルショップ「上野が、すき。ステーション」もオープン
同施設の地下1階は、隣接する松坂屋上野店本館地下1階とつながる「松坂屋上野店」。上野が好きな女性のコミュニティサイト「上野が、すき。」と連携したリアルショップ「上野が、すき。ステーション」もオープン
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「上野が、すき。ステーション」中心には、上野エリアの情報や魅力を発信する「上野案内所」があり、外国旅行客も安心して利用できるように、上野エリアの観光名所を多言語で案内
「上野が、すき。ステーション」中心には、上野エリアの情報や魅力を発信する「上野案内所」があり、外国旅行客も安心して利用できるように、上野エリアの観光名所を多言語で案内
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(文/桑原恵美子)