「デパ地下」に足りなかったイートインが充実

 また、地下1階の食料品フロアは、ほぼ全ての店にイートインスペースを設けている。フロア面積は本館の約半分だが、デパ地下にはほとんどないイートインスペースを充実させることで、豊富な品ぞろえを売りにした本館との差異化を図る。

世田谷の人気すし店「梅丘寿司の美登利」の立ち食い形式の店舗が出店
世田谷の人気すし店「梅丘寿司の美登利」の立ち食い形式の店舗が出店
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 インバウンド需要や国内消費の好調を受け、高島屋の18年2月期の国内百貨店営業収益は7786億円と前年比プラス2.8%の増収。だが、「国内百貨店を取り巻く環境は決して平坦ではない」と同社の木本茂社長は話す。同社はかねてから百貨店と専門店を融合して館(やかた)の魅力を最大化し、地域と共生する「まちづくり戦略」を掲げてきた。まさにこの高島屋新館はオフィスワーカーや周辺居住者の「生活者目線」に合わせた館といえるだろう。観光客による一時的な消費やハレの日としての利用ではなく、日常的に使われる場所になれるかどうか。それが、これからの百貨店の生き残りを左右するのかもしれない。

 (※「日本橋高島屋新館グルメ ワーカー向けに『全時間対応』」に続く)

高島屋の木本茂社長
高島屋の木本茂社長
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(文/樋口可奈子)


全編コロナ後書き下ろし!
「ワークマンは商品を変えずに売り方を変えただけでなぜ2倍売れたのか」(2020年6月29日発売)
酒井大輔著、日経BP、1760円

 既存店と同じ商品を扱いながら、売り方を変えただけで2倍売れた!衝撃の新業態「ワークマンプラス」誕生から2年近く。消費増税も、新型コロナ禍も物ともせず、2桁成長を続けるワークマンの強さの秘密に迫りました。

 主人公は、商社からやってきた1人の男。作業服専門店が、なぜ今をときめくアパレルショップになれたのか。客層を大きく拡大できたのはなぜなのか。実は水面下で、緻密かつ計算され尽くした戦略がありました。組織が躍動し、変わっていく姿を、物語仕立てで克明に描写。本邦初公開の情報も余すことなく盛り込みました。ワークマンは新型コロナにどう立ち向かったのか。アフターコロナで何を仕掛けるのか。本書を読めばすべて分かります。新時代のリーダー像、成果を出すチームづくりの極意も見えてくるはずです。
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