「膝まで水につかる展示」に衝撃

 作品は全部で7つ。施設内はいくつかのエリアに分かれている。ロッカーがある場所から鑑賞エリアに入って暗い通路を進むと、遠くから水の音が聞こえてくる。そのまま進むと足元に階段が現れるが、なんとその階段には滝のように流れる水が。足で水をかき分けて階段を上り、次のエリアへと進む。

「坂の上にある光の滝」。水の音と感触が心地よく、一気に作品の世界観に入り込める
「坂の上にある光の滝」。水の音と感触が心地よく、一気に作品の世界観に入り込める
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 次に現れたのは、一見なんの変哲もない空間。だが、足元には軟らかいクッションが敷き詰められており、鑑賞者はその上を通って次のエリアへと移動する。クッションの上を歩くのは砂に足を取られるような感覚で、まともに歩いているつもりでもつい転んでしまう。そのため、あちこちで笑いが起こっていた。お台場のチームラボ ボーダレスは視覚に訴える作品が多いように感じたが、ここは体全体で作品を体験する施設のようだ。

「やわらかいブラックホール-あなたの身体は空間であり、空間は他者の身体である」。転んでしまった鑑賞者のなかには「あまりにも気持ちいいので、ここでこのまま寝たい」と口にする人もいた
「やわらかいブラックホール-あなたの身体は空間であり、空間は他者の身体である」。転んでしまった鑑賞者のなかには「あまりにも気持ちいいので、ここでこのまま寝たい」と口にする人もいた
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「The Infinite Crystal Universe」は、ガラス張りの空間に光を放つつららのような立体物を集めた、まるで迷路のような作品。前も後ろも分からない空間を進む感覚が新鮮だった
「The Infinite Crystal Universe」は、ガラス張りの空間に光を放つつららのような立体物を集めた、まるで迷路のような作品。前も後ろも分からない空間を進む感覚が新鮮だった
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スマートフォンなどで光り方や色を操作することもできる

チームラボ ボーダレスより「大人向け」

 特に衝撃だったのは、膝まで水につかりながら進むエリア。空間に水を張り、そのなかに泳ぐ鯉や花を投影している。足で感じる水の冷たさや目に飛び込む映像の美しさに癒やされ、時間を忘れて立ち止まってしまった。

「人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング-Infinity」
「人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング-Infinity」
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身長160cm弱の筆者は膝下近くまで完全にぬれた
身長160cm弱の筆者は膝下近くまで完全にぬれた
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ぬれた足を拭くためのスペースもあり、タオルも用意されている
ぬれた足を拭くためのスペースもあり、タオルも用意されている
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 お台場のチームラボ ボーダレスがエリアを超えて移動する作品や子ども向けの教育プロジェクトを併設した「動的」な施設であるのに対し、チームラボ プラネッツは何も考えずに作品の世界観に没頭できる「静的」な施設といえるだろう。曜日を問わず25時まで営業しているのも、疲れた大人にうってつけかもしれない。