スピーディな海外進出のカギは「1ブランド1商品」

 同社の大きな特徴が、拡大スピードの速さ。焼きたてチーズタルト専門店「ベイク チーズタルト」は2014年の1号店オープン以降わずか3年で国内に14店舗、海外に20店舗をオープン。今や海外店の売り上げのほうが高いという。そのほかにも、シュークリーム専門店「クロッカンシュー ザクザク」を国内4店舗と海外1店舗、焼きたてアップルパイ専門店「リンゴ」を3店舗運営している。それを可能にしているのが、“1ブランド1商品”主義。「ひとつの商品に絞ることでオペレーションが単一化され、手がかかる工程も省略せずにでき、味が良くなる。しかも常に作りたてを提供できる。種類によって商品が売れ残ることもないから廃棄率が少なくなり、そのぶん、デザインなどに投資できる」(長沼社長)。

 海外での出店拡大のスピードの速さも、そこに要因がある。「商品が一つなので現地スタッフもオペレーションが覚えやすく、海外でも日本の店舗と同じクオリティーで提供できる」(長沼社長)。海外でのフランチャイズの交渉の場でも、「なぜもっと多種類をつくらないのか」と驚かれることが多いそうだが、最終的には一商品限定にするインパクトから、商品と店名がリンクしやすく記憶に残ること、一商品に本気で取り組んでいる熱意が伝わることを、理解してもらえるという。  

 同社では基本的に「年に1~2業態ずつ増やしていく」方針。2017年は前半で2ブランドをオープンさせたが(関連記事「行列スイーツBAKEが東京駅初出店、焼きたてで勝負」)、今年後半の新オープンは未定。今後も和菓子の新商品を展開していきたいという。

ブランド名の「ドウ」は、茶道や武道の「道」、英語で生地を意味する「Dough(ドウ)」に由来。和の精神と、生地を追求する姿勢を表現しているという
ブランド名の「ドウ」は、茶道や武道の「道」、英語で生地を意味する「Dough(ドウ)」に由来。和の精神と、生地を追求する姿勢を表現しているという
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パッケージは和菓子の器に敷かれる懐紙、折型からインスピレーション受け、銅から派生するエメラルドグリーンとピンクベージュのグラデーションを掛け合わせている。「複雑さを持たせた切り替えを多く入れたことで、折型にこめられた日本伝統の心遣い、精神性を継承しながらも、日本的ではないものになった」(BAKEクリエイティブチームの河西宏尚氏)
パッケージは和菓子の器に敷かれる懐紙、折型からインスピレーション受け、銅から派生するエメラルドグリーンとピンクベージュのグラデーションを掛け合わせている。「複雑さを持たせた切り替えを多く入れたことで、折型にこめられた日本伝統の心遣い、精神性を継承しながらも、日本的ではないものになった」(BAKEクリエイティブチームの河西宏尚氏)
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(文/桑原恵美子)