24時間営業のフィットネスジム「JOYFIT24」を運営するウェルネスフロンティア(東京都墨田区)が、新業態「J+」(ジョイフィットプラス)をスタートした。インストラクターの指導による高負荷のオリジナルエクササイズやAR(拡張現実)を用いたバイクエクササイズが目玉となっている。

 J+では3つの最先端プログラムが体験できる。1つ目はオリジナルエクササイズ「FUNC HIIT」(ファンクヒート)、2つ目は同社が日本で初めて開発したARバイクエクササイズ「MASH CYCLE」(マッシュサイクル)、3つ目はVR(仮想現実)を用いたバイクエクササイズ「THE TRIP」(実施しているプログラムは施設によって異なる)。アトラクション感覚で楽しめるプログラムに、同社の岡本将社長は「やみつきになる新感覚のワークアウトで非日常に引き込む」と意気込む。

 JOYFIT24綾瀬(東京都足立区)で2018年4月1日に提供を開始したのが、FUNC HIITだ。HIIT(高強度インターバルトレーニング)は、高負荷の筋トレを20秒間続けた後20秒間休むといった運動を繰り返すもの。高負荷で体を痛めるリスクがあるため、FUNC HIITでは筋膜リリースやストレッチなどのファンクショナルトレーニングを組み入れることで正しく動けるように体を整え、安全にトレーニングができるという。

 計60分間のプログラムのうち、40分をファンクショナルトレーニングに割く。ヴァイパーと呼ばれるロール状のギアを用いた筋膜リリースとストレッチで関節の可動域などを適切に調整。股関節や肩関節を大きく動かすため、ヒップアップや腰痛、四十肩にも効果的だという。その後のHIITでは15分間、ハイテンポの音楽に合わせてアイススケートのような低姿勢で左右にジャンプしながら前進したり、全身を使って重りを前後させたりと、ハードな運動をペアで交代しながらこなしていく。60分間で約1000kcalの消費が見込まれるという。インストラクターは妥協を許さぬ“スパルタ指導”だが、楽しみながらワークアウトができる。

 最新ギアで「見える化」も図る。参加者は心拍数モニターを装着し、大型モニターで確認しながら脂肪燃焼に適した心拍数をキープできるよう運動速度を調整。そのため、年齢を問わず自分のパフォーマンスを上げることができる。他にも、直感的に体を動かせる刺激的なデザインのマットや、オールでこぐような動きで全身の心肺機能を向上させる有酸素マシンなど最新アイテムを用いる。

4月4日に開かれたJOYFIT新業態「J+」戦略発表会では女優でモデルの内田理央とタレントのほのかが「FUNC HIIT」を体験。筋膜リリースとストレッチのファンクショナルトレーニングからスタート。凹凸のあるロール状のギアを用いて体の可動域を広げるという
4月4日に開かれたJOYFIT新業態「J+」戦略発表会では女優でモデルの内田理央とタレントのほのかが「FUNC HIIT」を体験。筋膜リリースとストレッチのファンクショナルトレーニングからスタート。凹凸のあるロール状のギアを用いて体の可動域を広げるという
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15分間の高強度インターバルトレーニング。激しいエクササイズだが、軽快な音楽やトレーナーが絶えず声をかけ続けることで楽しみながら達成できる
15分間の高強度インターバルトレーニング。激しいエクササイズだが、軽快な音楽やトレーナーが絶えず声をかけ続けることで楽しみながら達成できる
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最後はストレッチでクールダウン
最後はストレッチでクールダウン
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激戦の24時間ジム、“飽きにくさ”で差異化

 24時間ジムといえばマシントレーニングに特化し、ローコストなのが特徴。しかし、J+には3つのプログラムに加えてヨガなどスタジオプログラムも含まれる。なぜこうした新業態に踏み切ったのか。

 そもそも24時間ジムは、2010年5月に米国「エニタイムフィットネス」が上陸して流行した。割安で好きな時間に使える点が総合フィットネス離れが進む若い世代に受け、国内大手総合フィットネス各社も参戦。現在も各社ともに店舗を増やし続け、競争は激化の一途をたどる。

 ウェルネスフロンティアのフィットネス事業「ジョイフィット」は帯広や仙台など地方展開の総合フィットネスクラブだったが、都内出店の契機を「24時間ジム」ブームに見いだした。その後急成長し、現在都内だけで70店舗。しかし「マシントレーニングだけだと飽きる」と不満の声を上げる利用者も出始めた。そこでサービスの幅を広げて付加価値を提供するため、新業態に乗り出したという。

 インストラクターの指導が必要なトレーニングも多いJ+は24時間ジムのビジネスモデルにはなじまないように思えるが、既存店舗の近くに別館として出店し、JOYFIT会員向けのオプションサービスとしているのがポイント。先行してJ+をスタートしているJOYFIT苫小牧柳町、JOYFIT BIO(帯広)、JOYFIT仙台泉、JOYFIT 24綾瀬の会員は別途月額5000円を支払えばJ+のプログラムを何度も利用できる。今後も別館として既存店舗の近くに増やしていく予定だという。先行してスタートした店舗では利用者の7割が女性という結果になり、24時間ジムの弱点である女性客の取り込みにも成功した。

   2018年4月1日時点で、業界6位のジョイフィットは国内外でフランチャイズも含め254店舗を展開する。岡本社長によると、「2019年3月末までに300店舗を目指す」。オプションサービスが24時間ジム戦国時代の差異化の弾みとなるか。

スタジオ利用には予約が必要。入り口にある機械でも予約が可能
スタジオ利用には予約が必要。入り口にある機械でも予約が可能
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(文/北川聖恵=日経トレンディネット)