甘味としても汁物としても食べられる“ボーダーレス雑煮”!?
自遊庵が設置されているのは、三越日本橋本店地下食品フロアの中央階段横。物販コーナーもあるが、メインとなるのは、21席のカウンター席からなるイートインスペース「自遊庵 嗜み処」。
内覧会で味わうことができたのは「桜カクテル」のほか、「手まり寿司」、「桜鯛の桜香るリゾット」、「桜餅の雑煮」、「桜のロールケーキ」など。手まり寿司は桜の花びらと岩塩をミックスした「桜塩」で食べる。リゾットは桜風味のエスプーマ(泡)と混ぜて味を変化させるなど、趣向をこらしていて面白かった。
あん入りの餅が入った白味噌雑煮は食べたことがあったが、桜餅の雑煮は汁に酒粕が入っていることでさらに甘みが強く感じられ、汁物なのか甘味なのかがボーダーレスな印象(「好みでどちらの食べ方もできるようにした」とのこと)。カクテルコーナーではスタッフがカクテル「桜のしぶき」に使用しているズブロッカ(バイソングラスを漬け込んだウォッカ)の香りをかがせてくれた。ロシアの植物なのに、桜の葉と香りとそっくりなのに驚かされた。
「これまで食品フロアの商品要素は『作る(生鮮食品売り場、グロッサリーなど)』『「食べる」(総菜、スイーツなど)』『贈る(ギフト用スイーツなど)』だった。今後、『体感する』という要素を加えることで、これまでにない食品フロアを作っていけるのではないか」(三越日本橋本店 食品レストラン営業部長の田中清氏)
三越日本橋本店ではこのスペースを中心に、食品フロア全体を同テーマで統一。同スペース利用者を接客スタイリストが案内し、放射状にフロアを回遊させることで買い回りを促進したい考えだ。オープン日3月16日から4月5日までは「桜」がテーマ。4月6日から12日までは「葛」、4月13日から5月3日までは「蕨・寒天」がテーマとなる予定だ。