狙いは「首都圏攻略」

 餃子の王将の店舗数は、2016年3月期末で708店舗。2018年までの中期計画では800店舗達成を目指しており、今期は729店舗を計画していたが未達となる。また、直営既存店の売り上げもここ5年間は前年割れが続き、苦戦を強いられている。背景には、外食産業の競争激化に加え、外食市場を侵食するコンビニエンスストアなど異業種の存在があげられるが、それ以上に、女性客の取り込みに出遅れたことも不振の大きな要因なのだろう。

 成長を維持するためには「新しい価値創造と従来にない販売チャネルを模索していくことが必要」(渡辺社長)とし、今回の女性向け新業態はその第一歩と位置付ける。新たな顧客の取り込みと同時に、首都圏攻略が一番の狙いのようだ。

 現在、首都圏の店舗数は150店舗にも満たない。「出店余地はまだあるが、現状の客単価は1000円未満で投資効率が悪化していた」(渡辺社長)。そこで、新業態では客単価を3倍近くに高め、コストを従来店より2割削減する。具体的には、厨房設備をコンパクトにし、光熱費も抑える。また、自社用に改良した自動餃子焼き機や自動ゆで麺機などを導入。可能な限り調理の省力化を図り、生産性を高めていく。

 GYOZA OHSHOの2号店は首都圏の都心部に出店する予定だ。丸の内のオフィス街や二子玉川の住宅街など路面店で現在、物件を探しているという。「高い賃料でも客単価で十分吸収できるはず」と渡辺社長。計画通りにいけば、首都圏を中心に1年間で10店舗以上出店する方針で、昨今の餃子ブームにも一層拍車がかかりそうだ。

厨房設備もコンパクトにし、出店コストを抑えている
厨房設備もコンパクトにし、出店コストを抑えている
[画像のクリックで拡大表示]
自動焼き餃子機や自動ゆで麺機を導入し、これまで人手に頼っていた調理作業を可能な限り省力化する
自動焼き餃子機や自動ゆで麺機を導入し、これまで人手に頼っていた調理作業を可能な限り省力化する
[画像のクリックで拡大表示]

(文/橋長初代)