トッピングの妙で、餃子がイタリアンに!?
「外食市場では安心、安全、健康、おいしいのバランスがとれた食事のニーズが高まっている」と渡辺社長。同店でも体に優しく、素材や栄養バランスにこだわりながら、見た目もおいしい料理を用意したという。同店限定のオリジナルメニュー開発はバランス料理研究家の小針衣里加氏が監修。大きく2つのポイントに重点を置いたという。
一つは、油が多くて胃がもたれるイメージのある中華料理の概念を払拭するため、「ヘルシーで軽いこと」を意識。軽く仕上がるうえ、胃もたれしにくい国産の米油を炒め物やドレッシングなどに採用している。実際に試食してみたが、どの料理もしつこくなくあっさりして食べやすかった。
2つめは見た目や香り、食感など五感で楽しめること。盛り付けはもちろん、切り方を工夫し、トッピングも数種類用意した。例えば、スープ餃子にはサワークリームと溶かしバター、大葉が添えてある。好みに合わせてサワークリームをスープに溶かし、味見してみると、不思議なことにイタリアンのさっぱりした味付けに変わった。
オリジナル料理には、和と中華の食材を融合したメニューも登場。京都のおばんざいを意識し、オイスターソースや豆板醤、ナンプラーなどの調味料で味付けしたきんぴらや煮物なども味わえる。小針氏一押しの杏仁豆腐や豆乳きな粉プリンなどのデザートは、すべて店内の厨房で一から作っているという。
オリジナルレシピのメニューは20数種類。もちろん、ニンニクの効いた餃子や麺類など従来の定番メニューも味わえる。「目でも楽しんでもらえるよう、王将の定番メニューも器や盛り付け方を変えている。量も女性向けに少なめ」と小針氏。また、いろんな料理を少量ずつ食べたいという要望や酒のつまみにも対応できる「ジャストサイズメニュー」も充実。しかも、価格は従来店と同じ設定。4個入りスープ餃子480円、杏仁豆腐380円と手ごろだ。
仕事帰りのちょい呑みなど酒を飲むシーンが多様化するなか、従来店には置いていないアルコール類も充実させた。女子会の利用を想定し、ワインやウィスキー、日本酒、焼酎、カクテルなど豊富にそろえている。