「油っぽい、床が滑る店」から「女性が自ら行きたくなる店」へ

 油っぽくで床が滑りやすい――。これまでの餃子の王将の店舗は男性と同伴や家族全員で行くことはあっても、女性が一人で気軽に入れるような店ではなかった。そこで、新店舗では「女性が自ら行きたくなる店、女子会など女性同士で楽しめる店にした」と、店舗デザインを担当したインテリアデザイナーの折原美紀氏は語る。

 まずは清潔感を第一に、白やナチュラルな色を基調にした。「桜や菊、矢羽根文様といった女性好みのかわいらしいデザインで日本らしさもアピールした」(折原氏)。一方、従来の店舗で目立つように張られていたPOP類は一切ない。その代わりにデジタルサイネージを導入し、メニューでも料理情報を丁寧に伝えるよう工夫している。

 さらにオープンキッチンには、床に水を流さないドライキッチン方式を新たに導入。衛生的で清潔感のある厨房設備がホールから見えるようになっている。内装には女性らしさを感じさせるきゃしゃなラインを随所に取り入れたという。「女性は居心地の良さや感覚を大事にするので、音楽や光の採り入れ方、お手洗いや接客サービスについても、さりげなさを重視した」と折原氏。

 うれしいのは、座席2~3つに一つの間隔でモバイル用コンセントが設置されていること。しかもWi-Fiも完備。一人で入ってもバッテリー切れを気にせずスマホを利用でき、その場で料理の写真をSNSにアップすることもできる。電源やWi-Fiは店選びの時の大きなポイント。居心地の良さはもちろん、実用面でも便利な設備を導入することで、集客力を高めようというわけだ。

和をコンセプトに客席の壁面には桜や菊など日本らしさを感じさせるモチーフを配した
和をコンセプトに客席の壁面には桜や菊など日本らしさを感じさせるモチーフを配した
[画像のクリックで拡大表示]
店舗奥に設けられた、落ち着いた雰囲気のセミ個室。女子会や忘年会などちょっとした集まりや、子供連れにもゆったり使えそう
店舗奥に設けられた、落ち着いた雰囲気のセミ個室。女子会や忘年会などちょっとした集まりや、子供連れにもゆったり使えそう
[画像のクリックで拡大表示]
気軽に酒を飲めるよう、店内にはスペインやイタリアのバルをイメージしたバーカウンターも設けた
気軽に酒を飲めるよう、店内にはスペインやイタリアのバルをイメージしたバーカウンターも設けた
[画像のクリックで拡大表示]
従来店でも厨房が見られるのは同じだが、中華料理の醍醐味である中華鍋を使った調理をガラス越しに見られる
従来店でも厨房が見られるのは同じだが、中華料理の醍醐味である中華鍋を使った調理をガラス越しに見られる
[画像のクリックで拡大表示]
派手なPOPをなくし、デジタルサイネージで料理などの情報を発信
派手なPOPをなくし、デジタルサイネージで料理などの情報を発信
[画像のクリックで拡大表示]
店舗前面にバルスタイルをイメージした立ち飲みスペースを設置し、開放感とにぎわい感を演出。冬場もビニールカーテンとストーブで暖房しているので、気軽なちょい飲みでも立ち寄れる
店舗前面にバルスタイルをイメージした立ち飲みスペースを設置し、開放感とにぎわい感を演出。冬場もビニールカーテンとストーブで暖房しているので、気軽なちょい飲みでも立ち寄れる
[画像のクリックで拡大表示]