ビジネスホテルとホステルのイイトコドリ!?

 「グリッズ」ブランドのホステルでは従来のホステル同様、二段ベッドを使用する相部屋を多く用意しているが、シャワールーム付きの個室もあり、普通のビジネスホテルのように使うことも可能だ。一方、施設内の共用部では宿泊者が自由に交流し情報交換ができる「コモンスペース」(休憩所)を併設し、観光客が泊まってもビジネスホテルのような疎外感がないよう配慮しているという。

 施設内を一巡して驚いたのは、高級感のある空間のしつらえ。さらにフロントにコンシェルジュが24時間常駐するなど、サービス面もこまやかだ。「『海外にはこういうホステルはない』と驚く外国人観光客が多い」(グリッズ秋葉原の比嘉裕喜支配人)というのも納得。本当にこの宿泊価格で大丈夫かと、心配になるほど。

 同社によるとそれが可能な理由のひとつは、同施設が古いオフィスビルのコンバージョン(改築)であること。従来のホテル事業開発では用地の取得、建築などがあり営業開始までに2年以上かかるのが普通。だがコンバージョンなので開発期間を大幅に短縮でき、費用も抑えられたそうだ。また東日本橋は昔ながらの問屋街で、延床面積が1000平米以下の小さなオフィスビルが多い。繊維不況で空きビルが多かったことも、低価格の宿泊料金が可能な理由のひとつなのだろう。

 「最近は、『宿泊費用を抑えてそのぶんを食事や体験に使いたい』という観光客が多い。従来のバックパッカーと違い、裕福でいいものを知っているから、リーズナブルさを重視してはいるが、質が低い宿は選ばない」(井上部長)

 開業して1年近くのグリッズ秋葉原の稼働率は平均75~80%、良いときは90%程度と好調。インバウンドの利用者が圧倒的だが、東京出張のビジネスパーソンや就職活動で地方から上京する大学生も予想以上に多いそうだ。同社では「予想どおりのニーズがあることが分かった」として今後も同ブランドを積極的に展開していく予定だ。

「グリッズ日本橋イースト」の「デザイナーズPOD」(2段ベッド)タイプの部屋(1泊3300円)。二段ベッドはきしみ音がないように特注スチール、密閉性の高いロールカーテンを使用し、鍵のかかる大型ロッカーもある
「グリッズ日本橋イースト」の「デザイナーズPOD」(2段ベッド)タイプの部屋(1泊3300円)。二段ベッドはきしみ音がないように特注スチール、密閉性の高いロールカーテンを使用し、鍵のかかる大型ロッカーもある
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「グリッズ日本橋イースト」の個室タイプのプレミアムルームは4人まで利用可能で1室1万8000円。4人で泊まれば一人4500円前後。ただし宿泊料金は変動制で、時期によって高くなることもある
「グリッズ日本橋イースト」の個室タイプのプレミアムルームは4人まで利用可能で1室1万8000円。4人で泊まれば一人4500円前後。ただし宿泊料金は変動制で、時期によって高くなることもある
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従来のホステルでは荷物は自己管理だったが、鍵のかかるロッカールームがある
従来のホステルでは荷物は自己管理だったが、鍵のかかるロッカールームがある
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シンク、ポット、トースター、電子レンジ、冷蔵庫付きで、宿泊者が自由に利用できるコモンルーム(談話室)
シンク、ポット、トースター、電子レンジ、冷蔵庫付きで、宿泊者が自由に利用できるコモンルーム(談話室)
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1階フロント前には、世界各地のフリッターやビールが堪能できるカジュアルなバーラウンジがあり、宿泊客同士や一般客との交流の場になっている。壁にはマップに情報を自由に書き込めるボードも
1階フロント前には、世界各地のフリッターやビールが堪能できるカジュアルなバーラウンジがあり、宿泊客同士や一般客との交流の場になっている。壁にはマップに情報を自由に書き込めるボードも
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ホステルなのでアメニティはないが、低価格での購入やレンタルが可能
ホステルなのでアメニティはないが、低価格での購入やレンタルが可能
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「グリッズ秋葉原」は秋葉原の電気街をイメージしたネオンサインなどをデザインに取り入れている
「グリッズ秋葉原」は秋葉原の電気街をイメージしたネオンサインなどをデザインに取り入れている
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■変更履歴
・1行目、初出では「グリッツ」と記載していましたが、正しくは「グリッズ」でした。お詫びして訂正いたします。 [2016/03/15 13:08]